ライト文芸の鉄板要素を巧みに組み合わせた、良質なご当地お店系作品!

近年の女性向けジャンルで人気の高い、「ご当地お店物」の作品です。
広義のあやかし要素というか、死神物のテイストもミックスされており、作者さんが非常にトレンドをよく研究してらっしゃることが伝わります。

不幸な身の上の主人公・望美が思い掛けない経緯から、ちょっと不思議な土産物屋の「まほろば堂」で働きつつ、自らの過去や家族の問題と向き合う物語でした。
穏やかな物腰だけどミステリアスな店主・真幌をはじめとし、土産物屋に関わる人々との奇妙な交流は魅力たっぷり。
また、エピソードが進むにつれ、次第に一連の出来事から意外な真相が明らかになっていきます。

文体も読みやすく、綺麗にまとまったお話ですので、ライト文芸系小説がお好きな方は是非。

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