本作は崩壊した世界を舞台として、兄を守りながら懸命に生きる少年の前に、白髪の二人の人物が現れることから物語は始まります。神に見捨てられ、荒涼な砂漠と獰猛な動物たちが跋扈する世界で、二人との出会いは…続きを読む
神様というのは、人智を超えた存在で、人間がどうこうできるものではありません。ですから、「生き残れなかった人たち」も、「何故か生き残ってしまった」兄弟も、どちらにせよ神様の課す運命に翻弄されてそうな…続きを読む
二組の登場人物が交差する一瞬が、丁寧に描かれています。厳しいはずの情景なのに、美しく儚く。読み終わって白昼夢から覚めるのが名残り惜しい作品です。登場人物たちに、幸多かれと願って。
くどくなく、しかし語りすぎるわけでもない特徴的な表現で作り上げられた世界観は、十分な想像の余地を残しつつ、わかりやすく読者の脳内に再現されることでしょう。そこに生きる人物たちにも、きっと生命が灯るは…続きを読む
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