マルクス思想にドップリと浸かった高校を舞台に繰り広げられる、極左系・青春(?)学園ドラマです。
ポリティカル・コレクトネス、経済格差、表現規制、Modern Monetary Theory(MMT、現代貨幣理論)、さらには今をときめく霊感商法問題まで。
時代に即した様々なテーマを、核となるコミュニズムの精神に則りながらシニカルかつ軽快に描いた大筋のストーリーは、まさに本家のアネクドート(ロシアンジョーク)を彷彿とさせるかのような痛快っぷりです!
また、その中で個性豊かな登場人物たちが全体主義の深みに嵌りながら自爆……もとい奮闘していく姿は、「万国の労働者よ、団結せよ!」と言わんばかりに保守的に凝り固まった心を融解し、奮い立たせてくれます。
常世の同志・トロツキーも涙を流し、歓喜していることでしょう!
これ以上詳らかに宣伝すると、某反共系大国の諜報機関に〇されそうですので、最後に一つだけ。
一連のエピソードはシンプルに面白いだけでなく、多様性追求の先に待ち受ける分断、行き過ぎた資本主義により生じた歪み、といった現代社会に生きる我々に課せられた命題について改めて考えさせられるという、啓蒙的な一面も併せ持っていると言えます。
……と、まぁ結局のところ何が言いたいのかサッパリだとお思いかもしれませんが、刺さる人には物凄く刺さる作品であることに間違いはありません!
「近頃、思想が右に偏ってきた……」
そんなあなたへ。
上質なマルクスジョークの数々を通じて、自分自身を〝そーかつ〟してみませんか?