硝煙ときな臭さ漂う重厚な世界観

三人の男たちの視点から描かれる物語は、薄暗く描写された地の文とあいまって、非常に重厚です。
序盤でバラバラに動いていた三人が、一堂に会するシーンは胸が熱くなりました。
そしてそこから、散らばっていたパズルのピースが埋まるように、物語全体で描かれていた謎が解き明かされていく…この過程がまた、胸を躍らせてくれます。

なにより羨ましいのが、この小説に出てくるキャラクターが皆、良い意味で胡散臭く、男臭いこと。まさにハードボイルドだと思います。
綺麗ごとだけではない、一癖も二癖も抱えた人物達が、今後どのように物語を動かしていくのか…。今後の展開もとても楽しみです。

硬派でダークな物語を読みたいと思ったそこの方!
是非一度、ご一読ください!