第10話 エピローグ

 2人の勝負がついてから、3日後のこと。


 ミーナは久しく地下室へ向かう。


 明かりがなく闇に閉ざされた地下室は、以前に増して暗く感じられた。ミーナは蜀台に火を付け、控えめにフラスコを見つめる。すると、カルヴァンが音もなく実体を現した。


「何用だ?」


「これを渡そうと思いまして」


 ミーナの胸には、箒と塵取りが抱えられている。


 そっぽを向いていたカルヴァンが、フンと鼻を鳴らしてから答えた。


「暇潰しには良いかも知れんな」


 2人はその日から、毎日会うようになった。




      おわり

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魔王と魔草 星浦 翼 @Hosiura

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