22. 復讐のランニング・ホイール
しかし、
頼朝の寝室になだれ込んできた兵たちを、
昔見し
障子をサッと開けて現れたのは、
西行「御曹司、わたしを憶えておいでかな。
義高「西行… そうか、お前は西行だったのか。
西行「おぬしの
義高「坊主なんぞに、オレの心がわかってたまるかよ。お前、単に勢いがあるほうについてるだけなんじゃねえのか。俗物め、お前も斬ってやる」
刀を振り上げた義高の前に、さらに二人の人物が現れてこれを
「
「その家臣、
そのとき、「双方ともやめよ、
スダレの内側はたくさんの灯火で真昼のように明るく、その中央には、きらびやかな
しばらくこれを見守っていた
それは、大姫の首でした。
ここまで
頼朝「わたしがかつて
政子は、さっきから震えて涙をこらえていました。「大姫は、あなたの命を救うよう言い残して、自ら命を絶ちました。
光実が先に、雄叫びをあげて兜の
そして、義高も、狩衣をなんども刀で刺し通しました。「父の恨みを… これで、晴らした!」
西行「ええ、いますとも。いつかあなたと出会ったときのあの
西行は着ていた袈裟を脱ぐと、唐糸と大姫の首をつつんで持ちました。そして、
この後、
そして、
恨みの連鎖は、いつまでも回って尽きぬ、ネズミのおもちゃのようです。その中を、物語の登場人物たちは、誰かが誰かを追って走り続けたのでした。『復讐のランニング・ホイール』、これにておしまい!
復讐のランニング・ホイール 山本て @yamatt3
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