死刑執行「受け止め役」が気づいてしまった己のうちにある美への欲望

短い中に特殊な設定と複雑な感情をうまく織り込んで、生と死の狭間に顕現するぎりぎりの美を描いていてとても印象的でおもしろかったです。設定と山場まで過不足なく、スムーズに進める手際も見事です。主人公が淡々としているのも効果的だったと思います。
時の味のするウヰスキーをいただいたような感じ、酔いました。
「美」と対峙した時の心の動きや反応がもう少しほしかったような気がします。