暗色のみの街角

 年齢層は聞く話によってバラつくものの、共通しているのは黒いドレスを着ていること。

 彼女が現れた街では必ず怪奇現象が始まる。』


 都市伝説掲示板でそんなものを見たから、深夜に黒いドレスの子どもを見た花怜かれんは反射的に怯えた。

 しかし、好奇心が芽生えた。

 こんな時間にどこへ行くの?

 もしなら凄い発見だし、ただの子どもなら害はない。花怜にとって損はなかった。


 そうして歩くうち、無人の路地に迷い込み。


「ねぇ、私がそんなに気になるの?」


 振り向いた先には……


【汝が深淵を覗くとき、深淵もまた汝を覗いている】

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

闇の街 遊月奈喩多 @vAN1-SHing

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ