「ウケなくてもいい」人間にも刺さる

ウケなくてもいい、というのは、ちょっと語弊があるか。「自分の性癖が刺さってくれる人」を求めている感じである。

ただ、結局のところその人も他人なのだ。他人である以上、作者と同じ視点は望むべくもない。

ならば、「他人の視点」とは何なのか? そのヒントが、この作品には詰め込まれている。

作中に出てくる内容として、「ターゲットは集めてから切れ」と言うものがあった。ひとまずは集める。そのうえで、適合する人にだけ残ってもらう。ここが出来ていないのならば、そもそも性癖に刺さる、もクソもない。

「読んでもらいたい」欲求がなきゃ、こんなサイトに作品投下してねえはずである。「わかるやつにだけ、わかってもらえればいい」? そもそも「わかるやつ」に、自分の作品は存在を認知されてますか?

「わかるやつ」に、いかに届けられるか。そこの努力が、全然足りてなかった。そんなことを、読みながら考えさせられました。

さて、自分の物語。自分以外では、誰に届けたいんだろうね。

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