美しいタイトル、そして鬱くしい文章

綺麗なタイトルに惹かれて足を運び、見た目とは裏腹のドロドロとした内容というギャップの差に驚かされました。今の現代社会が抱える闇を、夏の風物詩をタイトルに置いて表現するという斬新な手法は見事に私の心を捉えました。
これに登場するヒロインのイメージが最初と最後で大きく逆転するのは珍しく、そして読み手の心を引き込む美しいまでの凄惨さが尾を引きます。明るく活発なだけに、その分闇も深い。しかし、最後まで読む価値はあります。
夏という今だからこそ試しに読んでみては如何でしょうか?

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