ちょっと不思議な恋と青春

幽霊になってしまった初恋のお兄ちゃんと、もうひとりの幼なじみである霊感少年との、ちょっと不思議な恋模様。

藍は優斗のことが好きで、だけど優斗にとって藍は『妹』で、幼なじみの啓太はずっと藍に想いを寄せているのだけど藍はまったく気づいていなくて――と、もう、ほんと、青春そのもの……! というお話ですが、優斗は幽霊です。どう転んでも切なさは消えません。

それでも、おとなでも子どもでもない、彼らの青春が丁寧な筆致でみずみずしく描かれています。切なくてやさしくて、苦しくなることもあるけど、ときどきクスッとなって。読後感がとっても気持ちのいい物語です。

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