柊はあなたの手をそっと握ってくれる。

制服を着て、修学旅行に行っていた頃の私たち。彼がメロンゼリーをお土産に買ったかどうかもしらない。そういった距離感が普通であった頃の記憶。

花岡柊の文章は時折私たちをけむに巻き、ふっとセピアの世界へつれさってくれる。そこは遠い思い出の彼方のようでいて、いまでも変わらず心の真ん中にある記憶。

やさしさと切なさの漂う短編。

ありがとうございました。

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