崩壊した世界の先にあるものは?

  鬱屈を抱えた少年、赤塩勇は異世界に引っ張り込まれてしまうが、そこはすべてが崩壊していた世界だった。そこで彼は、ヴィオラという少女と出会い、彼女に導かれるようにして傷ついた城へと赴く。そこに待っていたのは……。

 物語は中盤であるが、謎が多く、全体像はまだ見えてこない。気になるところは多々あり、それが話を引っぱる原動力となっている。勇自身の能力のしたところで、描写されたとおりのものなのか、実は何か裏があるのではないかということが気になる。ちりばめなられた伏線がどのような形でまとまるのか楽しみでもある。

 際立った文章が崩壊していながら、それでいてどこか美しさを感じさせる世界を支えている。
 web小説ならではの仕掛けもあるので、連載を楽しみながら、物語の行く末を見守って見るのもよいかも!

その他のおすすめレビュー

中岡潤一郎さんの他のおすすめレビュー110