A LO■T WOR■D 〜異世界行ったらすべてが崩壊していた〜

乙島紅

第1章 異世界行ったらすべてが崩壊していた

1-0. 小学生でもできる異世界に行くための方法



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・まず、なるべく大きなカサを用意すること。できればお父さんのカサがのぞましい。(ただし、あとで見つかってゲンコツを食らうきけん性は注意しておかなければいけない)


・次に、行きたい世界のことを書いた紙ひこうきを、てっぺんにくくりつけること。出しおしみせず、金色のおり紙を使うべし。


・強風でカサがひっくり返らないよう、内がわをタコひもでしばって固定しておくこと。


・異世界にたどり着くまでに時間がかかるかのう性もあるので、カサの内がわのホネの部分にアメ玉をたくさんくくりつけておくこと。また、雨にぬれて紙ひこうきがダメにならないよう、てるてるぼうずもあわせてくくりつけておくこと。


・外用のくつでは雲をよごしてしまうので、上ばきシューズにはきかえること。


・着地の安全のため、自転車用のヘルメットをわすれない。


・さいごに、風の強いばしょでカサをひらいて、リコーダーで空とぶじゅもんをふくこと。


・とびばこの時みたいに地面を思いっきりけったら、異世界への旅の始まり。


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 バカバカしい、小学生の妄想だと思うだろ?


 だけど、七年前——。


 俺の幼馴染の女の子は、この方法で本当にどこかへ消えてしまったんだ。



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