どこまでも呪われた、それでいて暖かい愛

呪術と巨大ロボット。

それはある意味相性が良く、そして難しい。

ロボットという人を超えた力を様式美をもって支配する流れが
魔術に似ていると仰った方がいますが。

それを成しえる為にはしっかりとした考察が必要で気軽に
纏められるものではない。

けれど本作はそれを成しえている。特にep6「見えざる純黒」

ここでロボット物としてのエンジュの魅力が開花するのだ。
それまで積み重ねた現代伝奇と特殊部隊を掛け合わせた
流れの枝葉にロボという華が咲くのだ。

そして、物語は結末に至った。そこにあるのは大筋としては
多くの人が想像した可能性の一つ。けれど呪というテーマをもって
描かれたこの終わり、あるいは始まりは最後まで読み終わった読者の
胸にしっかりと刻まれると思うのです。

その他のおすすめレビュー

ハムカツさんの他のおすすめレビュー250