どこまでも呪われた、それでいて暖かい愛
- ★★★ Excellent!!!
呪術と巨大ロボット。
それはある意味相性が良く、そして難しい。
ロボットという人を超えた力を様式美をもって支配する流れが
魔術に似ていると仰った方がいますが。
それを成しえる為にはしっかりとした考察が必要で気軽に
纏められるものではない。
けれど本作はそれを成しえている。特にep6「見えざる純黒」
ここでロボット物としてのエンジュの魅力が開花するのだ。
それまで積み重ねた現代伝奇と特殊部隊を掛け合わせた
流れの枝葉にロボという華が咲くのだ。
そして、物語は結末に至った。そこにあるのは大筋としては
多くの人が想像した可能性の一つ。けれど呪というテーマをもって
描かれたこの終わり、あるいは始まりは最後まで読み終わった読者の
胸にしっかりと刻まれると思うのです。