変質者に取り囲まれた読者の感性をも変質させていく、恐ろしい物語

れいのうりょくになやんでひきこもっていたブンゴくんが、やくざのおにいさんにスカウトされて、ぜんらのすばらしさにめざめるさくひんです。
ほかにもたくさん、へんしつしゃとしかいいようのないれんちゅうがオールスターででてきます。


……いけません。作品に対するショックのあまり、脳が幼児退行を起こしていました。

えーっとですね、読み始めた時はまだ私の脳も正常で、「ぶっ飛んだストーリーが始まったなぁ……」とか思いつつ、登場人物たちのあまりの濃さに、「こいつら、どうしようもない変質者だ!」って笑ってたんですよ。

でもですね……この変質者共が一向にまともになる気配が無いから、読み進めていく内に「……あれ? もしかしておかしいのは、自分のほうなんじゃないか? むしろこいつらのほうが、まともな人間なんじゃないか?」って疑心暗鬼になってきて、変質者に対する認識が崩壊を起こしてしまうんですよ。恐ろしい作品です。

最後まで読み終わった時にはもう、あなたは服を着てなんかいられません。
きっとすべての裸を愛し、裸に救われる体質に変化を遂げていることでしょう。

でも、恐れる必要は無いんです。
自分の心に正直になって、「ポンッ!!」という掛け声と共に、衣服という名の雑念を全て脱ぎ去ってしまえばいいんです。

この物語は、読んだ人をそんな開放的な気分にさせてくれる、素敵な作品です!
さあ、ぼくたちの理想郷(エデン)へ向かって、一緒に駆け抜けていきましょう! 
ポンッ!!(凄まじい勢いで脱衣)

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