草食動物のドラゴンは、少年と出会った。

恐ろしい姿だから、その生物は恐ろしい存在なのでしょうか。

仲間を亡くし、孤独になり、人間に恐れられていたドラゴン。
そんなドラゴンが、ドラゴンの言葉がわかる少年と出会うお話です。

人間に恐れられているドラゴンですが、それはただ、見た目が恐ろしいから、どんどん噂に尾ひれがついて、人間に害をなすものだと誤解されているのです。
本当は、人間を食べることはない草食動物で、出会った少年に優しく接することができる、そんな存在なのです。

少年とドラゴンとのやり取りに、心が温かくなりました。
ドラゴンの体にはえた花を植え替えてほしいと少年に頼むドラゴンと、快く承諾する少年にほっこりします。

しかし、彼らの仲は永遠には続くことはなく――
最終話での、植え替えた後の花の描写に、目頭が熱くなりました。

ほっこりと、せつなさが同居した物語です。
読んでみてください。

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