概要
すべてのサクラが散るとき、世界は滅亡する……
遺伝子工学によって生み出され、あらゆる環境に耐え、あらゆる病害虫に犯されず、寿命をもたないと言われ、環境汚染物質を取り込み環境を浄化する夢の完全植物「サクラ」。
それが世界中に植えられてから六百年の月日が流れていた。
そんなある日、一本のサクラが枯れる。
それは、二十年後の世界滅亡という恐るべき未来を予告する出来事だった。
※「小説家になろう」にも重複投稿しています。
それが世界中に植えられてから六百年の月日が流れていた。
そんなある日、一本のサクラが枯れる。
それは、二十年後の世界滅亡という恐るべき未来を予告する出来事だった。
※「小説家になろう」にも重複投稿しています。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!そして、全ての「春」は終わる
どんな環境にも耐え、害虫も受け付けず、そして花も美しい――淡い桃色で彩られたその植物は、あっという間に世界中に広まっていきました。ですが、ある日…。
後書きにも記してありましたが、規模は違えどまさに現実でもこれと同じような問題が起きていると聞いた事があります。美しい、綺麗、と持て囃される裏で、その美しさを後世に伝えるための研究が行われ続けている、とも。
「サクラ」だけでも植物だけでもない、あらゆる美しいものはやがて終わりを迎えてしまうもの。でも、もしその事がどこかで忘れられてしまったら…?
今の季節と合致した問題提起と風刺に溢れた作品です。