代官山で「僕」という存在を見つける。

学生時代、誰からも「気がつかれなかった」存在である僕は、代官山という異世界(彼にとっての)で、新たな生活を始めます。

代官山という奇妙な町を丁寧に描きながら、ひとりの青年が、人々と交流し、そして仲間を得ていく。成長物語の王道、そして探偵物語の序章ともなっています(26話目までの感想です)。

人物たちがお互いを認め合うのと同時に、人間の止まらない狂気が描かれていることにも注目したいところです。誰だってそこまでいってしまう可能性はある。踏みとどまるために必要なのは? きっと大輔が得たものにヒントがあるような気がします。

ぜひ、続きを書いて欲しいと願っています。

消えてしまった探偵、インゴッドは現れるのでしょうか!?

読まれた方は、代官山を歩くたびに彼らのことを思い出すでしょう。池袋にいると、Gボーイズたち(石田衣良『池袋ウエストゲートパーク』)の存在を感じるように。