しっとりとした文章に、意外な展開が泣ける。

 文章は静謐さを持ち、手触りはしっとりとしている。この作品は、幼い王子が、自分と同世代の従者と出会い、別れるまでの物語。
 幼い王子の護衛に着いたのは、何と王子と歳の変わらぬ少女であった。戸惑う王子。淡々と事務的な言動しかできない少女。王子は賢者の助言により、少女の「人間らしさ」を取り戻すと決める。そして徐々に、二人の関係に変化が訪れるのだが、時は残酷だ。幼いとされた二人は、結婚が出来る年齢まで成長していた。王子は、もちろん政略結婚をまじかに控えることとなる。その時、少女は……?
 さらに少女の正体とは? 意外なラストを見逃さずにご覧ください!
 その時、貴方の胸には苦しいほどの切なさが押し寄せるはずです。

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