概要
その奇病は残酷を突き付け、意外な驚きと絆の強さを知らしめるものだった
その奇病は突如世界中で発症した。
パキリと薄氷を踏むような軽い音と共に咲く氷の桜が全身を覆い氷漬けにしてしまう。
お湯を掛けようが火であぶろうが溶けることのない氷の桜。
誰もが氷漬けにされた人間は死んでいると思っていた。
だが、違った。飲まず食わずで氷漬けにされている間もその人間は生きていた。
砕くことも溶かすことも出来ない氷。その氷の桜から閉じ込められた人間を救い出す方法は――
パキリと薄氷を踏むような軽い音と共に咲く氷の桜が全身を覆い氷漬けにしてしまう。
お湯を掛けようが火であぶろうが溶けることのない氷の桜。
誰もが氷漬けにされた人間は死んでいると思っていた。
だが、違った。飲まず食わずで氷漬けにされている間もその人間は生きていた。
砕くことも溶かすことも出来ない氷。その氷の桜から閉じ込められた人間を救い出す方法は――
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!和歌を題材にした趣の異なる二つの美しい掌編。
自主企画で、『君の熱 散りゆく桜 攫いけり そこに写るは 微かな水滴』という和歌を題材に書かれた短編なのですが、同じ和歌を題材に、和風物と現代物の二つの短編を書かれています。
二編とも、主人公の独白が中心となっているのですが、これがほんとに素晴らしい!
もともと美しい文章を書かれる作者様なのですが、主人公の独白と流れるような文章が一体となるともう、どんどん物語の中に引きこまれてしまいます。
美酒に酔わされ、陶然となっているうちに結末を迎えて、「ほぅ」と感嘆の吐息をつく……。
この幸せを、未読の方はぜひ味わっていただきたいです!