あなたの知らない百万字後の世界

作者 高羽慧

78

28人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

 さて、質問です。あなたは次の物語のどれが読みたいですか?

①可愛い羊の食いしん坊っぷりに、きゅんきゅんしたい!
 
②100万字の物語を見事書き上げた先に待っているものは? 黒い羊をめぐるミステリーにわくわくしたい!

③Sな羊の愛あるムチで、書くスキルをバリバリ身につけたい! 

④羊は意地悪なキューピッド♡ あっくん(注/主人公)の奥手なloveにドキドキしたい!

⑤とにかくシャケが好き! サーモン愛が止まらない!

 ホラーだけれど、何番を選んでも大丈夫です! この物語はきっとあなたの読書欲を満たしてくれます。

 高羽さんは、私が心のなかで秘かに七色仮面と呼んでいる御方です。それぐらい色々な引き出しをお持ちなので。今回もそのなかの何色かを合わせ技でぶつけられ、私の心は強烈な色に染められました。赤とか黒とかピンクとか! もう、うっとりでした。


★★★ Excellent!!!

鏡から出てきた真っ黒い羊が、赤いお目々を瞬かさせて言うのです。

「美味しい物語を食べさせてください」

なんてかわいいの!
書きます! あなたのために。
十万文字でも百万文字でも!!

愛らしい羊の虜になったあなた。
気をつけて!
その羊、悪魔だから!!!

★★★ Excellent!!!

コメディタッチの序盤から巧みに仕込まれた違和感が明確な形になり、雰囲気がガラリと変わる瞬間はまさにホラー。
小説を書きたいわけではない主人公が必死に調べものをするのも、新鮮な視点の創作論で面白かったです。作中作が予想外の進化を遂げていくのも魅力的でした。
羊の形をしているかどうかはさておき、執筆を追い立てる悪魔めいたものは、物語を書く人にとっては笑うに笑えない生々しい恐怖があるようにも思います。

それにしても、読んでいる最中にシャケが食べたくなって困りました。
サーモン・ライク・ミー!

★★★ Excellent!!!

ある鏡を拾った男子大学生が、鏡の中から出てきた赤い目をした羊に物語を百万字書けと脅される話。
ざっくり言ってしまうとそんな内容なのですが、どうやったら百万字なんて書けるのか。他にこの羊から逃れる方法は無いのか。書くことを要求され苦しむ主人公が苦労しながら物語を書いていく様は彼には悪いですがつい笑ってしまいました。
しかし読み進めると、アレは伏線だったのかと思う部分が多々あり、緻密に計算された作りには感服します。あまりの面白さに一気に全部読んでしまいました。

もしコンテストに出したいけど文字数が足りないとお悩みの方がいれば、この話を読めば文字をかせぐ方法が見つかるかもしれません。

Good!

これ、私がレビューしたらアレなやつです。言いたいけど言えない苦しいやつ。くそ。こころゆくまで盛大にネタバレしてスッキリしたい。あることないこと言いまくりたい。そんな境地。作品については触れませんが読了後の私のジレンマをここに刻みます←
コメディなの?真面目にオカルト変換で読みましたがどこで笑っておけばよかったのかしらね!
深読みすると面白さ無限大なので読み手次第で化ける作品だと思います。シャケはカムバックする生き物ですが彼は帰省しなそうですね☆

羊視点で物語を読むとまた違った味わいを楽しめます。2周目にどうぞ。

★★★ Excellent!!!

主人公の置かれた現状に、つい笑ってしまうけれど……
「文字数を増やす」という点に絞った創作論、面白く読ませていただきました。主人公はでも、もう書くのは懲り懲りかな(笑)
連載を追って読んだけれど、どちらかと言えば一気に読んで欲しい。書籍化されたものを手に取って読みたい、本格ホラーコメディーです。

★★★ Excellent!!!

創作論の裏返しのような、パロディみたいな理論をあれこれ駆使して、敵と戦う話なんですけど、これを「アクション」「戦闘」と呼ぶには地味すぎる。
それなら、これは「頭脳戦」か?というと、肉体も精神も酷使しすぎで、小説を書く身であれば他人事とは思えない厳しさ、辛さが半端でなくきつい。
という訳で説明しにくいのですが、中盤以降、これに恋愛要素も絡んで進みます。
中編でこのくらいの量と話数だと、無理なく読めるので毎日追いかけるのが楽しみでした。
個人的にツボだったのは、主人公が土下座する場面で、コメディっぽいけど悲壮感がヒシヒシと伝わってくる、笑うに笑えない悲喜劇的な名場面です。

★★★ Excellent!!!

ひょんなことから、赤い目の羊と契約し、『百万字の文章』をかかなくてはならなくなってしまった主人公。
「文章を書く」か、「酷い目に遭うか」を迫られ、初めて『物語』を書くことになるのだが……。

そんな冒頭から始まるこの小説。
毎日更新が楽しみでした。
カテゴリはホラーなんですが、主人公が七転八倒して『物語』を書く姿はコメディそのもの。『物語』を紡ぐために主人公が必死で編み出したり学んだりする「技法」は、出てくるたびに吹き出しました。

ところが。
中盤から徐々に分かり始めるのです。
この小説が「ホラー」カテゴリにいる訳が。

その仕掛けが分かった上で、完結後、もう一度読み直しましたが、「上手い作りだなぁ」と感服いたしました。

はてさて。激闘の末、主人公が手にしたのは……?

★★★ Excellent!!!

何が楽しいのか何が魅力なのか、言葉にすることができない不思議な物語。
でも、読み始めてしまったら続きを待たずにはいられない。

寓話? コメディ? ホラー? シュールギャグ? それともハウツー? いや、多分どれも違いそう。

無理難題に苦しみながら模索を繰り返す主人公の姿を楽しむのもよし、全体に漂うシュールな雰囲気を楽しむのもよし、バシバシ出てくる執筆技法を楽しむのもよし。そして、この物語の本筋がどこにあるのかを探るのもよし。

とにかくちょっと読んでみてください。気がついたら更新を待ち望んでいる自分に気付くはず。