青年と黒猫の、自由気ままな魔法の旅

 魔法使いの青年と、しゃべる黒猫の出会いは、ささやかな運命の福音。

 何故か、河沿いで倒れていた青年、アルルはしゃべる黒猫と出会う。黒猫にヨゾラと名付けた彼は、気を取り直して仕事にとある街を向かう――ヨゾラと、共に。
 その街は祭りを目前に控え、楽しく和気藹々としていて、出会う人々は優しく楽しく接してくれる。ヨゾラも気を良くしながら、アルルと行動に共にする。
 その先々で耳にする不穏な噂。そして、知り合った青年が突然、暴漢に襲われ。
 祭りまでの滞在予定だったアルルは、ヨゾラと共に不気味な騒動へ巻き込まれていく――。

 彼らが自由気ままに旅する中で、出会う不思議の数々。
 ふんわりと柔らかく、だけど時に切なく、苦しく、寂しい真実。
 その物語の中で、彼らは何を見て歩くのだろうか?

 黒猫ならではの視点やキャラクター性。それに付き合う、お人好しなアルル。
 二人を取り巻く世界は、いつも優しく、そして謎を含んでおり、それを丸ごと包み込むような優しい文体で書き起こされていく。

 魔法使いと黒猫。二人と共に、不思議な世界を旅しよう。

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