物語の始まりは真っ白な雪原。
仮想領域犯罪捜査官――通称、転送捜査官である主人公が狩るのは、美しい異形の巨虎ではなく、犯罪者。
元々の能力に加え警察権限も駆使する彼に狩れない獲物など無かった。
しかし、状況は一変する。
聳え立つ火柱が支配する世界。
容疑者となった主人公の運命は?
病院施設が隠蔽するものは?
やがて明らかになる過去のテロ事件。
この作者さまのアクションシーンは、まるで映画を観ているよう。ゲームに慣れた方なら、その映像も真に迫ってくることと思います。
息も吐かせぬアクション。
脇を固めるヒロインや天才ハッカー。
そして、素敵なおやじたち。(←重要。笑)
過去のテロ事件を扱った『血海に潜る』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884190535
と併せて、お楽しみください。
これは、ゲーマーには堪らない作品である。
舞台は、近未来の日本。この世界には数十年前日本で起こった、政府主導による技術のブレイクスルーによってもたらされた、高度なVRが普及している。その高度ぶりは、まるで魔法の世界だと、感嘆を以って称される程。その魔法のようなVR世界での犯罪者を追うのが、仮想領域犯罪捜査官――通称、転送捜査官である主人公、真崎(まざき)涼也(りょうや)の役目だ。あやゆるゲームジャンルにおいてトップレベルの腕前を誇る彼に、捕らえられない者などいない。
だが、待機センターと呼ばれる場所からの通報を受けた彼は……。思いもよらない大事件に、身を投じる事となる。そう、それはまるで、「電脳の神」とでも呼ぶべきなのか異形の存在と、戦わなくてはならないような。
息もつかせぬ疾走感溢れるアクションに、不気味な低温を孕みながら、巨大化していく謎。そして、現実とVRの世界が、どんどん曖昧になっていく緊張感――。それらが絡み合う先に待つ、結末とは。まあそこは、読んで確かめてみて欲しい。損はしない筈だ。ゲーマーなら、尚の事。
灰舞う電海の果てに、最高の「成績発表(リザルト)」が待っている。
高がゲームと侮るなかれ。突き刺すようにクールなアクションSF、是非皆様も、ご一読。
この作品は、転送捜査官という設定と緻密なストーリー、疾走感が素晴らしいです。
仮想空間での迫力あるバトルシーン、印象的な情景描写、そして主人公を取り巻く個性豊かな登場人物たち。それらが見事に組み合わされ、ラストに向かって行きます。
もちろん、主人公の真崎涼也は魅力あふれる人物です。強さと同時に人間味を感じさせるキャラクターで、鼻血を出すところなど、なぜかドキッとさせられました。
私はゲームを全くしませんが、それでも十分作品世界を堪能できました。ゲーマーの皆さんは、もっと楽しめるのではないでしょうか。
2018年3月末から改稿予定とのことで、さらに良い作品になることでしょう。楽しみです。
高度な高速回線が張り巡らされた未来都市。
そこでは、ハッキング技術を悪用する者を、仮想内で捕まえるという、仮想領域犯罪捜査官、通称転送捜査官という者がいた。
真崎涼也は、その転送捜査官のひとりだ。
ある日、要治療待機センターで昏睡状態に陥る患者が続出する。彼らはVRを導入した機械で共有世界にいたのだが、突如、同一世界で昏睡をし始める。
真崎と、同僚の綾加は捜査に乗り出すのだが……。
と、始まるこの物語。
とにかく格好いいのですよ!
冒頭から、作者様が作り出す世界観に飲み込まれ、気づけば真崎たちと共に外部とVRの世界を行き来するような感じで物語が進んでいきます。
また、VRでの登場人物達の戦いがスリリングで素晴らしい! 私だって、「アンカー、オン」、「イジェクト」「次弾装填」、「センターアンカー起動」って言いながら主人公達と戦いたいっ。
物語は現在、盛り上がりを見せています。是非、登場人物達と、この世界観を共有して下さい。
ここはいったいどこなんだ?という舞台から始まるこの物語は、考える間も無く圧巻の戦闘シーンへと移る。
そして始まる戦闘描写はスピード感と臨場感にあふれ、眼前に映像が広がるだけにとどまらず、音までも聞こえてくるよう。
おそらく読者は、あたかも自分がその世界にいるかのような錯覚にとらわれるはずだ。
どうやら舞台は仮想現実の中。そして主人公真崎涼也は、その中で無敵の力を発揮して対象を捕縛する「転送捜査官」。
そんな彼の戦闘シーンにのめり込んで読んでいたかと思えば舞台は一転して現実世界へ。
そして読者は主人公と一緒に、一気に現実世界へと連れ戻される……。
さまざまな描写を巧妙に切り替える作者様の手法は相変わらず健在。いや、長編5作目にして確実にパワーアップか。
私たち読者はいつのまにか主人公と同じ目線で物語の中に入り込んでいます。
電子の海にどんな灰が舞うのか、主人公と一緒に見届けたくなる物語です。