人間であることの要件と、価値と意味と尊厳と、それから、

優しい声に呼ばれて目を覚ました「僕」ことユーリは、
メトロポリス・アルファの管理者にタスクを課された。

管理者が紹介する住人が人間なのか人間ではないのか、
二者択一の判定をすること。それがユーリのタスクだ。

人間であることの要件とは、いったい何なのだろうか。
容姿か、言葉能力か。体の有無か、意思疏通の可否か。

いずれ似たような問いを突き付けられるかもしれない、
という、うっすらとした怖さを感じながら読み進める。

そして訪れる、どんでん返し。
彼は、人間と呼べるだろうか。

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