空の彼方

通勤の満員電車で俺は一人の女子大生を痴漢から助けた。
この女子大生は会社の同僚の娘だったが、どうも俺に好意を持ってくれているみたいだ。
この歳になってモテ期が来たみたいで、それ自体は嬉しい事だが、その娘は俺の家に出入りするようになり、とうとう押しかけ女房になってしまう。
年齢差が26歳もあれば、世間では犯罪と言われかねない。それにこの娘の家庭には複雑な理由があり、どうも父親にトラウマがあるようだ。
彼女は俺に父親を見ているのだろうから、彼女の想いを受け入れるのは大人の男性として出来ない。
だが、若い彼女は真っ直ぐに俺に向かって来る。
俺は彼女の想いに負け、彼女を受け入れてしまうが、学生の彼女や会社に俺たちの事を知られてしまうのは世間的に不味い気がする。
そんな世間の片隅で、歳の離れた俺たち夫…続きを読む