ブレイブレイカーズ!

ながやん

第0話『60秒でわかるネタバレあらすじ』

 魔王が支配する暗黒時代は、去った。

 神が異世界より転生させた、特殊能力を持つ勇者達によって。

 闇の軍勢は駆逐され……そして、勇者だけが残った。

 勇者は戦いを求め、今度は殺戮、略奪を繰り返す。

 しかし、さらなる地獄に変わった世界に……一筋の光があった。


☆おすすめエピソードをピックアップ!

・第1話「暗黒時代の終わりに」― 転生勇者死すべし、慈悲はない!

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884545046/episodes/1177354054884545804


 少年の名は、アーケン。悪の勇者を抹殺する、特務勇殺機関ブレイブレイカーズの派遣執行官である。相棒の少女はリーアム、酷くチョロい性格をしてるが、凄腕の武道家であり……記憶こそないが神に選ばれた勇者でもある。

 二人は上司の命令で、港町ガレーメンにやってきた。

 ここには、街を守っている勇者ジャンヌがいるという。

 勇者と言えば、暴力の権化であり、エゴと欲の塊……そういう認識が一般的である。だが、以前いた異世界では聖女として戦い、魔女として焼かれたのだとジャンヌは優しく笑う。そして、彼女は本当に町の人達を守って戦っているのだった。


 気高く優しいジャンヌに、母の面影を見出すアーケン。

 アーケンの両親は、勇者に殺された。住んでた城の隠し部屋に匿われたアーケンは、鍵穴から父が殺され、母が犯された後に殺されたのを目撃したのである。残虐非道の限りを尽くした勇者は、背の右肩に神が与えた刻印があった。

 刻印、それは勇者の証。

 一人に一つのみ与えられた特殊能力は、この刻印が力の源だ。

 アーケンは両親の仇、背の右肩に刻印のある男を追っている。

 だが、ジャンヌは知らないと申し訳なさそうに呟いた。


☆おすすめエピソードをピックアップ!

・第7話「異世界のラ・ピュセル」― 優しきジャンヌに母の面影を見た。

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 アーケンとリーアムは、ジャンヌは殺す必要のない勇者ではと思い始める。彼女は同じ勇者だった夫と、まだ子供だった息子をモンスターに襲われ失っている。その悲劇を忘れぬからこそ、この町と民を守っているのだ。

 だが、ブレイブレイカーズの上役が遣わした、極秘監察官スエインが現れる。

 彼はアーケンとリーアムの監視役で、特にリーアムに厳しい目を向ける。

 リーアムはブレイブレイカーズの一員だが、刻印を持つ勇者……その力は『勇者の刻印の能力を封じる』というものだ。彼女の前ではどんな勇者も、身体能力が高いだけの人間になってしまう。


☆おすすめエピソードをピックアップ!

・第9話「悪を狩るもまた、必要悪」― 勇者殺しに正義や理想は、いらない。

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 ジャンヌに協力して、アーケン達は町から離れた廃城のモンスターを討伐する。やはりジャンヌは、正義の勇者なのだ。そして、アーケンは父の魔剣と対だった魔砲の鞘、魔鞘ダレクセイドの力でモンスターを倒す。喋る鞘とのやり取りで、改めてアーケンは知った……ジャンヌにどうしても、亡き母の面影を見てしまうと。

 だが、そんな時に勇者が町を襲う。

 先に戻ったリーアムの、刻印の力を封じる能力が通じなかったのだ。

 水の能力を使う勇者によって、リーアムは脚を負傷してしまう。


☆おすすめエピソードをピックアップ!

・第15話「二人の時間は終わりぬ」― ジャンヌとアーケン、互いに親子に思えて…

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・第16話「勇者を憎む者達」― リーアムの力が通じぬ勇者、その謎とは!?

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 リーアムを宿で休ませ、アーケンは再び合流してきたスエインと勇者の足取りを追う。その仮定で、スエインもまた勇者を憎悪するだけの資格がある人間、勇者に全てを奪われた人間だと知る。

 だが、スエインは狡猾で残忍過ぎた。

 アジトと思しき屋敷を隠れて見張っていると、突然リーアムが現れる。彼女は怪我をおして、勇者達へと戦いを挑んだ。そう、勇者は複数いた……リーアムの脚を水で撃ち抜いた勇者と、顔は見えぬが背の右肩に刻印のある男。そして、ジャンヌだ。

 やはりジャンヌは、裏で別の勇者と繋がっていたのだった。


☆おすすめエピソードをピックアップ!

・第22話「宿命との邂逅」―アーケン、両親の仇に遭遇…その名はサイアム!

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・第23話「激闘!異世界の英雄を倒せ!」― リーアムの真の力が、今露わに!

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 スエインはわざと、リーアムに敵のアジトを教えた。

 アーケンのために、リーアムが無理するのを知っていたからだ。

 スエインを置いてアーケンは殴り込み、その場で水の力を使う勇者を倒す。それは、死んだはずのジャンヌの夫だった。

 そして、背の右肩に刻印を持つ男が笑い出す。湯上がりで頭部をすっぽりバスタオルで覆った男は、勇者の刻印の不思議な特性を語った。そもそも、異世界で死んだ者が勇者として転生させられる……それも、刻印を与えられて。実は、この刻印自体が神の力の本体で、勇者はそれを使う外側のボディ、器でしかないのだった。

 そして、死んだ勇者へ刻印を移植してやると、生き返る。

 勇者の命は、刻印そのものだからだ。


☆おすすめエピソードをピックアップ!

・第24話「再会の番、因果の報い」―仇の手には、父の形見の魔剣が!?

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884545046/episodes/1177354054884733459

・第25話「魔装せし者」― 今明かされる、魔装の力!アーケンの本気が鬼を呼ぶ!

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884545046/episodes/1177354054884743712


 親の仇の勇者は、サイアムと名乗った。

 サイアムを追うアーケンとリーアム。だが、既にリーアムの脚は出血で限界だった。そして、ジャンヌが背負った弱さの原因も判明する。ジャンヌは家族を生き返らせるため、サイアムの口車に乗ってしまったのだ。

 稲妻の力を宿す刻印を移植され、ジャンヌの息子が蘇る。

 だが、刻印の力で残忍な闘争本能を開花させ、ジャンヌの息子は暴れまわった。急いでリーアムを治療するためにも、アーケンが本気を見せる。魔鞘ダレクセイドは、剣に魔法を付与するだけの鞘ではないのだ。

 そして、語られる真実。

 アーケンの父、それは魔王。勇者サイアムが倒した魔王と、彼がさらった人間の姫君との間に産まれた半人半魔の少年、それがアーケンだ。唯一父が残してくれた魔鞘ダレクセイドは、彼の魔族の力に呼応して無敵の鎧に鳴る。名付けて、魔装ダレクセイド……異形の戦士と化したアーケンは、無敵の力でジャンヌの息子を殺す。


☆おすすめエピソードをピックアップ!

・第26話「天国なんてあるのかな」―悲しみのジャンヌとの、最後の切ない戦い…

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884545046/episodes/1177354054884753049


 全ては終わったかに思えた……だが、二度も夫と息子を死なせたジャンヌは、悲しい瞳でアーケンを襲う。そして、わざとアーケンに自分を殺させるのだった。

 ジャンヌは勇者である前に、ただ普通の女でいたかったのだ。

 夫と息子と三人で、ただ静かに暮らしたかったのだ。

 燃え上がるアジトの中で、再びジャンヌは炎の中へと消えていった。

 町の人間からも慕われていたジャンヌの死を、アーケンは伏せた。町を守っていたのも、サイアム達に手を貸していたからだ。そのことを秘密にして、アーケンは町の人々に告げる。ジャンヌは心正しき勇者だったが、勇者は無差別に殺すのがブレイブレイカーズだと。町の人々の罵る声を背に、アーケンはリーアムと共に帰路につくのだった。

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