そのくちづけは、蜜よりも甘く……

私は、中華風ファンタジー、って読んだことなかったんですよ。

なんかこう、知識がいりそうじゃないですか。
難しい言葉とか一杯出てきて、「え? それ、今の役職でいえば何にあたるの?」とか、「そもそも、どこまでが苗字?」とか、「……すんません。このとき、日本は何時代ですか」とか……。

自分、そんなレベルなんで、ちょっと控えてたんですよね……。

私はこの作者様の『ローマ物』が大好きなんです。
しっかりとした設定。時代考証。魅力溢れるキャラ達。
骨太で、果敢な古代ローマの男達と、その男たち以上に気の強い女達。
いや、ローマはこうでなくっちゃねぇ、と思っていたのですが……。

ふと、作者様の作品一覧を拝見すると、『中華』が。

どうしようかな、と思いながら、他の作品を読んでいき……。

だけど、そんなことしてたら、もうこの作者さんの作品で読んでないのはこの『中華』しかなくなちゃったんですよね。
だって、他は読んじゃったんだもん……。
面白かったんだもん……。

で。
おそるおそる読み始めたんですよ。

だけど。

超面白いっ!
というか、めちゃくちゃ甘い!!
なにこの、英翔の天然たらしぶりは!!
なにこの、明珠の天然鈍感っぷりは!!

いやあ。あれでしたね……。
これは、『美味しい物は最後にとってあった』って感じでした!!

文字数的にはボリュームのある作品なんですが、小さな章で分けられているので、区切りもいいです。

ぜひ、私のような中華風ファンタジー初心者にもお勧めです!

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