優れた著作物には読者がハマるという瞬間が存在すると思うのですけど、この作品において私にもその瞬間がありまして。
読んだ時に「うわっ、ハマった! 今ハマった!」と自覚しまして、こんなことがあるのかと。ああ、やっぱりすげえよ綾束作品となりました。
とても多くの読者に愛されるシリーズでお読み頂けば多分次作、その次と読みたくなることは間違いないと思います(現在シリーズ第3作連載中です)
ストーリーは主人公明珠が蟲を使役して財をなした蚕家に奉公に出るところから始まります。
ご主人の英翔さまがお可愛らしかったり、季白さんが恐ろしく冷たい人だったり、張宇さんが物凄く甘ーい人だったり(ある意味笑)、明珠も色々あるんですよ。
もうね、心臓がドキドキですよ、明珠は。(そして私も……)
「お前ら全員破廉恥だーーーー!!」
(心の叫び)
とても読みやすく、分かりやすいストーリーなのでお勧めしたく思います。文章もとても綺麗です。
たっぷりと堪能出来る充実度ですので、シリーズ合わせて秋の読書にいかがですか😊?
義父が作った借金返済のために、17歳の少女明珠が侍女奉公に出される苦労人な物語。
と思いきや、見た目は少年な英翔様にいいようにからかわれたり、ちょっと強引にキスを迫られたりともうドキドキ。
英翔に対する忠誠心をこじらせた季白に、バランスをとるかのような気のいいお兄ちゃん気質な張宇。
ほのぼのとした日常の中に、ちょっとした勘違い。
それに加えて呪いに関する解決についても考えなければいけないものだから、さあ大変。
呪いを解くのは、王子様のキスだけとは限らない。
思う存分イチャイチャして、恥ずかしがって逃げ惑ったりして、それでもお互いを思う気持ちでまたイチャイチャする。
最近の日常に甘さが足りないなら読みに来いと言いたい。
張り巡らされた伏線から繋がるストーリーも必見。
ストレートに、にやにやしたい、中華風ファンタジーはいかがでしょうか?
とにかく、ヒロインの明珠が魅力的です。
義父の借金返済のために奉公に出た彼女は、前向きで元気な頑張り屋さんです。
生活に追われ、今まで恋愛なんてしたことのない彼女。
私としては、初心ですが、しっかり乙女だと思っています。
ネタバレは良くないので詳しくは言えませんが、「破廉恥――!」と、真っ赤になって叫ぶ彼女は可愛かったです。
明珠はまっすぐないい子ですが、彼女の周りには、あちらこちらに不穏の影……?
読んでいる最中、あるいは読み終わったときに、「あー、あそこで、ああだったのは、こういうことだったのか!」と叫ばずにはいられません。
乙女のときめき+中華ファンタジーがお好きな方は、まず間違いなくお気に入りの一作に。
そうでない方も、楽しさに癒やされたい気分の時に、是非。
どうぞ、お手に取ってください!
私は、中華風ファンタジー、って読んだことなかったんですよ。
なんかこう、知識がいりそうじゃないですか。
難しい言葉とか一杯出てきて、「え? それ、今の役職でいえば何にあたるの?」とか、「そもそも、どこまでが苗字?」とか、「……すんません。このとき、日本は何時代ですか」とか……。
自分、そんなレベルなんで、ちょっと控えてたんですよね……。
私はこの作者様の『ローマ物』が大好きなんです。
しっかりとした設定。時代考証。魅力溢れるキャラ達。
骨太で、果敢な古代ローマの男達と、その男たち以上に気の強い女達。
いや、ローマはこうでなくっちゃねぇ、と思っていたのですが……。
ふと、作者様の作品一覧を拝見すると、『中華』が。
どうしようかな、と思いながら、他の作品を読んでいき……。
だけど、そんなことしてたら、もうこの作者さんの作品で読んでないのはこの『中華』しかなくなちゃったんですよね。
だって、他は読んじゃったんだもん……。
面白かったんだもん……。
で。
おそるおそる読み始めたんですよ。
だけど。
超面白いっ!
というか、めちゃくちゃ甘い!!
なにこの、英翔の天然たらしぶりは!!
なにこの、明珠の天然鈍感っぷりは!!
いやあ。あれでしたね……。
これは、『美味しい物は最後にとってあった』って感じでした!!
文字数的にはボリュームのある作品なんですが、小さな章で分けられているので、区切りもいいです。
ぜひ、私のような中華風ファンタジー初心者にもお勧めです!
ずっと悩んでたんですよ。
読みたいなぁー、どうしようかなぁー、って思いつつも、うーん、100話超えてるんだよなぁ。しかも、続編もあるし、と。
でも、コンテストも終わったし、ちょっと読んでみようかなぁ、ということで。
そしたら。
一気読みです。
一気読みですよ(大事なことなので2回言いました)。
いやいやいやいや、こんな少年に!?と、新たな自分に出会いそうになったりしましたが、次から次へと繰り出される甘々な展開にページをめくる手(指?)が止まりませんでした!!
良いですか、あっという間ですから。
時間がもう溶けるように消えていきますから。
えっ、もうあと○話で終わるの!?
ていうかいま何時!?
ってなりますからね!
とんでもない量の糖分が含まれておりますが、耐性の無い方にもぜひともトライしていただきたい名作です。
安定の勢いレビューとなりましたが、こちらからは以上です。
軽快な文体で綴られる中華ファンタジーです。
中華もの…と聞くと、独特の言葉遣いが多そうだな…と心配になったそこの貴方。
そんな心配は無用です!
難しい用語はほとんどなく、非常に平易な文体で、この物語は綴られています。なのに、しっかり中華の雰囲気が出ているのですから、綾束様の技術力には脱帽です。
また、本作の魅力は恋物語だけではありません!
主人公である明珠と英翔をとりまくキャラクターが、みんなとても濃くて、魅力的!どのキャラクターも好きなんですが、個人的には季白とか遼遠が…クセが強くてとても好きです…見ていて面白いという意味で…(ぇ
さらにさらに、術を使ったバトルシーンもあるという…もう、私の好みのどストライクの作品です。
恋もバトルも謎解きも…という、そんな貴方におすすめしたい本作。
ぜひ一度、御覧ください!
異国情緒、身分差、ジレジレ、甘々、ニヤニヤ、ドキドキ、ハラハラ。イケメンはもちろん、忠義にヤンデレに緊迫するバトル……
乙女心を鷲掴みにするエッセンスがこれでもか!とてんこ盛りになった中華風ファンタジーの大作・第一章です。
愛する弟のため、明珠は養父の作った借金返済をすべく名家に奉公へ出ることに。
しかし、奉公先の蚕家は、蟲を操る術師の名門であり、そこの当主・遼淵は明珠の実父でした。
娘であることを隠し、侍女として蚕家へ出向いた明珠ですが、いきなりのドタバタ劇で遭遇した少年・英翔の滞在する離邸で働くことになります。
英翔に心酔する季白の厳しすぎる指導にもめげず、英翔を腹違いの弟と思い懸命に奉公する明珠ですが、英翔の秘密が徐々に明らかになると共に、英翔と明珠の身に危険が迫ってきて──
蚕家を中心に渦巻く陰謀が静かに明珠達に迫る中、可愛らしいのにどこか大人びた英翔の言動が明珠のブラコンに火をつけ、謎が明かされてからは明珠はますます英翔に振り回されてしまいます。
それもこれも、英翔さまが乙女心をくすぐるような、あまりに素敵すぎる方だから(*´д`*)
季白さんの異常なまでの主君愛も、英翔さまの魅力を知れば思わず納得してしまいます(笑)
英翔さまにかけられた禁呪を解く鍵が自分にあるとわかってからの明珠は、英翔さまの言動にドキドキさせられっぱなし。
けれども、あまりの立場の違いからか、生真面目な明珠は、忠誠心を越えた英翔への思いをまだまだ自覚出来ていない様子です。
そんなウブでまっすぐで明るい明珠と、一粒で二度美味しい(笑)素敵な英翔さまとの間に繰り広げられるドキドキを、皆さまも存分にご堪能ください!
義父の作った借金をどうにかする為、奉公先へと出向いた明珠。だけどの家の当主は生き別れの実の父親で、更には腹違いの弟まで。
明珠は元々が家族思いの少女。姉だと名乗ることは出来なくても、腹違いの弟である英翔には、一介の奉公人をはるかに超えた愛情を抱きながら接します。
だけど英翔は何やら子ども扱いが嫌な様子。難しい年頃なのかなと思いきや、子供らしからぬ態度や言動で、そして単なる少年では到底出すことのできない男らしさ。
あれ?本当は姉弟なんだよねと思う間もなく、ドキッとすること間違いなしです。
そしてそんな二人の関係は、中盤を越えたあたりからますます加速していくのです。
そんな甘々な二人に負けないのが、周りを囲む個性豊かな面々。特に個人的な一押しは、英翔の側近である李白さん。
主である英翔にとにかく忠誠を誓っている彼は、早々に明珠を怪しいと睨み、事ある毎に厳しい目を向けます。これだけ書くと嫌な奴かと思うかもしれませんがとんでもない。彼の言動一つひっつがとにかく面白く、その行き過ぎた忠誠心は読んでいた思わず吹き出してしまいます。
時折きな臭い陰謀も描かれますが、それが実にいいスパイスになり物語にメリハリを与えてくれます。
中華風な物語の好きな方、身分差モノが好きな方、とにかく甘くてときめく話が好きな方、ぜひ一度読んでみてください、
義父が作った借金を返済する為、可愛い弟に苦労をかけさせない為、明珠は侍女として奉公に出る。問題なのはその奉公先が、実の父親が暮らす術師の名家、蚕家だった事!
当主の娘である事を隠しながら屋敷に行った明珠でしたけど、そこで待っていたのは自分の腹違いの弟と思しき少年、英翔でした。
明珠はブラコンです。屋敷に来るまでは、弟の事を溺愛していました。方向に来るという事は、愛しき弟と会えなくなるという事。だけどそこに可愛い英翔が現れたのだからさあ大変。
自分が姉であると明かすことは出来なくても、愛らしい英翔につい胸がキュンと鳴ってしまいます。
しかもこの英翔、ただ可愛いだけではないのです。時々妙に大人びた一面を見せることがあって、とても年下の男の子とは思えなくて。
弟のはずなのに、何故かドキドキさせられてしまう明珠。だけどそんな事に翻弄されている場合じゃないです。しっかり働いて、借金を返済する。それが明珠の目的なのですが、厳しい上司にの李白さんに目をつけられたり、何者かが襲撃をかけてきたりと、毎日が波乱の連続。どうやらこの蚕家、何やら訳を抱えているようなのです。
個性豊かな蚕家の面々に振り回され、だけど見ていると胸がキュンと鳴る明珠の侍女ライフ。
個人的にお気に入りのキャラは、やはり明珠と英翔です。詳しい事はネタバレになるので書けませんが、英翔が抱えている問題を何とかする為、たびたび明珠の力を借りるシーンが良いのですよ。何と言うか、甘々で!
糖分に飢えていると言う人は、これを読んで甘い空気を感じてみてください。
この世には、常人の目には見えない『蟲』と呼ばれるモノがいる。その蟲を使役する術を、「蟲招術(ちゅうしゅうじゅつ)」という。
幼い頃に死に別れた母親から、その才能をわずかに継いだ楊明珠(よう めいじゅ)は、義父の作った借金を返済するため、勤めに出ることに。好条件な奉公先は、蟲招術の宮廷術師を輩出している名家「蚕家(さんけ)」だ。賊に追われ、咄嗟に蚕家の敷地へとびこんだ明珠は、御神木から落ちてしまう。彼女をうけとめたのは、たまたま木の下にいた青年だったのだがーー?
やたらと厳しい上司・季白(きはく)と、腕っ節は強いが甘党な護衛・張宇のもと、明珠はクビに怯えつつ、『特別手当』の言葉に誘われて侍女として働き始めるのだが。青年・英翔には、重大な秘密があった。
導入部からテンポのいい展開につられ、一気に読み進めてしまいます。弟は可愛いけれど、呑んだくれて決してよい親とはいえない義父のために頑張る明珠が、健気です。決して悲壮感に浸らず、前向きな彼女を、つい応援したくなります。英翔、季白、張宇の主従トリオの遣り取りも、イッチャッタ感のある蚕家当主の言動も、個性的で面白い。明珠と英翔の波乱万丈な恋路には、最後までドキドキさせられます。
中華風少女小説がお好きな方に、お薦めです。勿論、続編も拝読します💕
振り回したり、振り回されたり。
それでも芯が強く、主のために自分の危険を顧みずに一生懸命になる女の子が主人公のお話です。
初心で可愛らしいのに、肝心なところで鈍くて相手を振り回すなど、もうときめき過ぎて大満足でした。
明珠さんも英翔さんも、互いに振り回し振り回され、良い関係だと思います。
そして、日常の賑やかな風景に、するりと忍び込んでくる冷たい緊張感が、また良いアクセントとなってくれます。
出てくるキャラ出てくるキャラ全員個性的で、終始笑いとときめきを提供してくれました。
特に、季白さんは、いつデレるのかと思いきや……いや、デレ、まし、た?(笑)
どのキャラも愛しい、本当に良い作品です。
ときめきが欲しい方には、強くお勧めです。
絶対にどこかしらに「こういうシチュエーションが欲しかった!」と発見し、甘く浸れるお話なので、是非ともご一読下さいませ!
貧乏な女の子が事情ある出自を隠して、奉公した先で、運命のように陰謀に巻き込まれていくお話。
推したいシーンがどれもネタバレになってしまいます!
前半、謎なのか謎じゃないのか、思惑が交差して繰り広げられる怒涛の甘い展開には、こんなシチュエーションが夢なので、誰かに叶えてほしい!(ムリ)
と叫ぶか、いっそ脳内でこの話の二次創作をやるしかないのではないでしょうか。
作者様の確かな筆致は、背中に氷水でもぶっかけられるように、日常の風景の底に流れ始めた冷ややかなものから、目を背けさせてくれません。
忍び寄る陰謀と、ときめきと、それを上回るスリルからの、熱い思いにやられて下さい。
ちなみに私は毅然とした態度の英翔さま推しです。彼視点の話も多かったため、品位の中に抱える内面の機微に触れられ、より存在感が残りました。
季白さんが好きです。
から始めるレビューというのもどうかと思うのですが。中華風恋愛ファンタジー、と言ってしまうとなんだか物足りない。それだけではこの作品を説明するには不足な気がするのです。術師など常人とはかけ離れた存在が出てきますが、ファンタジーという感覚で読まずとも楽しんでいるというか。
借金返済のために奔走する明珠が安易に靡かないのもいいし、そこから英翔さまがどう攻めていくのかというのもいいし、お小言ばっかりの季白さんは個人的にとても性癖に刺さるし、と一人ずつ名前を出したら終わってしまいそうです。
男性ばかりの環境で一人の女性として奮闘する彼女を応援したくなります。そういったお話がとても好きです。
借金返済のために訪れたお屋敷で、明珠が出会ったのは、弟を訪仏させる少年だったーー
明珠にとって弟のようにも兄のようにも思える英翔。
その英翔に心からの異常なほどの忠誠心を持ちデリカシーという言葉を排斥した冷徹な従者、李白。
唯一明珠の心のよりどころとなる甘味大好き張宇。
という、個性豊かな、本当に豊かな面々が繰り広げる日常は読んでて一切飽きが来ない。
李白にいびられ、英翔に理由があって迫られ、張宇に慰めてもらいながら、明珠は英翔の秘密を徐々に知ることとなる。
それと同時に襲撃者たちがやって来てーー
蟲を操る攻防シーンなどバトルも交えた物語。
明珠は明珠なりに英翔の役に立とうとするのですが、結果的には主の英翔のいうことなど聞きません。
結果的に従者たちまで振り回される物語。
その振り回されっぷりを是非ご一読ください。