ぽんず

「ぽんず」

ポン酢を付けて食べたい。と、ハナは呟いたのだ。あの香りを嗅ぐだけで、鼻の奥がツンと酸っぱくなる。食欲が掻き立てられる。
ハナの顔を覗き込んで、上司のオキタは笑う。

「そこは、豆腐の真に美味しい食べ方を教えて下さって有難う御座いますだろう？ 」

超絶自己中心変人上司のオキタと、会社命令でその下に就かされたハナ。

オキタは、食事には特に偏屈が強く、喩え他者の食事法にでも口を出す。皆には嫌われ、ハナも困らせる。

二〇一七年、出張先の京都にて
不景気を乗り越える為に、仕事を必死で頑張る若手ＯＬ奮闘記。

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氷月　あや先生の「いけず」　https://kakuyomu.jp/works/1177354054883064281　を公式にオマージュして書かせて頂いた作品です。…続きを読む