この小説には手刀ーーもといツッコミ力を思わず出さざるを得ない!

読むかどうか悩んでいる方も、まずはエピソード一覧に目を通してみてほしい。

……ずっと空手が戦ってるな!?

そう、動くと動かざると、この作品は常に空手と異世界の者たちとの戦いなのである。
その愚直に戦いを求める空手家の主人公には思わず手刀、もといツッコミを繰り出したくなることも多々あり、つまりは序盤から「なんで空手が」と笑わせられつつ、しかし迫力ある戦闘描写に、アクションに疎い読み手でも分かりやすい用語についての説明、そして一章後半から明かされる意外な世界観に知らず知らずのうちに引き込まれる作品なのである。

まだ読み途中ですが、また時間ある時に帯を締めて続きを追いたいと思います。

***

読了したので追記。

これから読み始める方には是非ご安心いただきたい。
最後まで空手バカだった。ぶれなかった。

異世界の強敵に立ち向かうのに、果たしてチートスキルは必要だろうか?
……否。
なぜなら我々が誰しも持っている力、立って歩く能力こそが、自らを奮いたたせ世界を切り開いていく力なのである。
そんなことに気づかせてくれる作品でした。

本作が書籍化された暁には、是非とも劇画調の表紙でラノベ界に殴り込みする様を見てみたいものである。

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