血塗られた過去を、二人の天才が未来に繋がる奇跡に変える

……凄い。
身震いするほど面白かったです!
え、だって、こんなの面白くないわけないじゃないですか!?

世界感、心理描写、登場人物の抱える濃密な背景。全てが秀逸!複雑に張り巡らされた伏線数多の重厚な物語は、どうお伝えすれば上手く伝わるのか悩んでしまうところです。

ですが、この物語でわたしが一番お伝えしたいのは、二人の天才が紡ぐ《過去から未来へ繋がる奇跡》です。

特にラスト。それまでバラバラに埋まってきたピースが額面を埋め、全てが明らかになるのですが……最高です。
悔しいですけど、わたしはこのラストが大好きです。

さて、物語は天才である主人公の冬夜は、病を抱える妹を助けるために、もう一人の天才ウィノナを探し始めるところから始まります。

物語が進むにつれて明らかになる過去と謎。明きらかになる血塗られた過去は、今を贖罪に生きる天才の心を固く閉ざしていたのですが……まず、この二人の天才が出会うところから物語に引きずり込まれます!

悲しく残酷な描写を含む過去はページをめくるにつれ陰鬱とした気持ちにさせられるのですが……冬夜はただの天才じゃありません。

彼の純粋たる気持ちは、物語ともう一人の天才の心、そして世界を大きく動かす壮大な物語へと変わっていくのです。

ああ、伝えたくとも全部教えられないのがもどかしいのです。
とにかく読んで欲しいのです。とても面白く凄いとそう思わせてくれる物語でした。

作者様の心理描写はいつも舌をまかっされるのですが、今回のお話は本気で感動させられました。
本当に見所しかありません。是非お手にとってこの感動をあなたも体験してください。

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