儚いけれど、温かな余韻がいつまでも残る物語。

物語の主人公、小百合は、なぜか幸せがうまく訪れない苦い経験ばかり続く女性。
そんな彼女を、再び幸福の絶頂から突き落とすような出来事が。自暴自棄になってしこたま酒を飲み、嘆き悲しむ彼女に、胸のときめくような新しい出会いが訪れます。

彼女の悲しみを掬い上げ、幸せを届けようとする彼。そして、酩酊状態だったためにその顔すら思い出せず、メールだけで彼と繋がる小百合。
今度こそ、自分に幸せが巡ってくる。彼と二人で幸せになりたい。そんな彼女の強い想いが招く結末とは——。

募る想いを実らせたいと願う、小百合の一途で真っ直ぐな想い。そして、それを叶えたいと力を尽くす彼の想いが、強く胸を打ちます。

小百合には、ありのままの笑顔で真っ直ぐに幸せに向かって歩いて欲しい。そう思わずにはいられません。

美しい雪の情景に、ひんやりと澄んだ空気を肌に感じる。そんな、儚さと温かさの同居する魅力的な物語です。

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