不思議な骨董品たちの伝奇物語

不思議な古道具を扱った連作短編集でございます。

主人公は骨董品屋の店主。特別な能力はどうやらなさそうです。
ただし、奇妙な古道具には相当詳しいご様子。

彼の過去は今のところ作中で語られてはおりませんが、妻と二人で店を切り盛りしているその姿はいたってどこにでもいそうな若旦那。

そんな彼の日常が、奇妙な古道具たちによって淡く彩られます。

数話刻みで奇妙な古道具がひとつずつ登場しますが、その奇妙さは大袈裟なものだったり、深刻なものでは決してございません。

読後感は、ホッとしたり、クスッとしたりするものばかり。

不思議な怪異や逸話を集めた『日常系伝奇小説』を是非ご一読下さいませ。