鮑照の詩に託つ

いやあね! なにこれ!
引用しますけどね!

  冰心が使っている灯りに、
  色鮮やかな蛾が飛び込んで、
  じゅっと燃え尽きた。

怖! こっわ!


ボキャブラリーを
うまく漢文調に寄り過ぎないレベルで
調整されつつ、艶やかさを
ふんだんに振り撒いた文章の中に、
突然ねじ込まれる、これ!
これですよ!


でまぁ、これが後半で回収されるわけですが、
うーん、書かない方がいいなこれ。


自分が知ってるのはこの物語の時代より少し昔、
司馬氏の立てた晋代の史書に載る
志怪小説の類なんですが、
晋書の成立が唐代だってことを考えると、
なんかこう、いろいろ薄らぼんやりとした
繋がりを感じざるを得なかったりします。


宦官って生殖機能ぶった切られるわけですけれども、
結局のところ「承認してくれる誰か」を求めるのは、
人間心理として消しようがない。

そいつの姿を、凍てついた鶴と、
春の池に浮かんでいた鴨の対比で描き出す。


うーん、幽玄の世界。志怪的なものは、
自分もどっかで挑戦しておきたいなー。

それもまた、中国史の一面なわけですし。

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