生き残ったもの、生まれたもの
第7話 人事神ラノ
えーと私はですな、もともと神、人事神だったんじゃが、とある事情で地球に転生したラノと申すものなんじゃ・・・・・このしゃべり方もうやめよう。女子高生なんだし。
人事神、それは死んだ人間をほかの世界に転生させる神である。
多くの平行世界を管理していると、パワーバランスが崩れて大量の死者を輩出したり、ヒトが滅んでしまう世界もある。そういった世界の崩壊を未然に防ぐために死者を適当な世界へと導くのが人事神の仕事である。
先日、人間ごときの甘言にまんまと乗せられ、死ぬ予定だった人間を蘇生させてしまった。これは重大な規約違反である。
結局、報告書を誤魔化したおかげで難を逃れた。不正が発覚した神は世界を選ぶ自由なく転生させられるのだ。
な~んて思っていたのが甘かったのだ。人事神の全体ブリーフィングの際、規約違反を上司に見破られてしまったのだ。そして地球に銀髪の女子高生の姿で転生し、彗山高校1年4組
やらかした・・・・
いっそ死にたい・・・・
そうして学校に転入した初日、私はアイツに会った。あってしまったのだ。私にとっての諸悪の根源に。
そう。あの生き返らせた男であった。
しかも女付き!告白成功したんかい!
冗談はさておき。
本来死ぬはずの人間が生きている。
治らないはずの傷が治っている。
自然の摂理はこれを受け入れるだろうか、いや明らかに逸脱している
私が人事神に戻るにはあいつを殺さなきゃならない。
アイツと一緒に死んで、神代の地に戻ってやる。
そう、固く誓った。
俺は異世界に行かないぞ 長槍 @Long_Yari
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。俺は異世界に行かないぞの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます