夏になると、僕は蝉を羨ましく思うよ。

一話完結の短編ストーリー。
そこには“死”をテーマとされた物語があった。

夏が来るたびに思い出される、蝉の寿命。
七日間――これを人は『短い』と思うか、それとも『長い』と捉えるか。

甲子園に出されているということは、高校生の作者が書かれているということになるが、これは大変深く、ひとりの人間の人生を描いている。
冒頭で出てくる新人看護師が成長していく様で、数年の時の流れが生じていることがとても分かりやすく描かれている。

そんな作者の筆力に脱帽の一作。