曖昧、けれどもハッキリと。

かなり脚色しているとはいえもとは実話なんですか… 平凡な日常に紛れていそうな現象の数々にいちいちビクビクしました。ああ、日々の出来事すらあとで思い出すのが怖くなってしまう…

まさに王道。

怪談話として、実話を元にされ、さらにはそれを一人称の語り口調で描く。

日常の、何気ない一コマにこそ、お化けが潜んでいる。
後から妙だなと気がつく。

この言葉が肝心ですよね。
何気なく過ごしている家のリビングや浴室、寝室などが、突然一気に怖くなってしまう。
躍起になって、部屋の隅々までお化けを探してしまう。
そういう時は、大抵天井に居るらしいですね、、、。
僕は見たことありませんけれど、、、。

読者の読み終えた日常さえも、怖くしてしまう手法がお見事です。

ありがとうございました。


にぎた

雰囲気ある語り口から始まる本作。
拘りの冒頭部分の不穏な気持ち悪さは圧巻の一言です。
細かい情景描写のおかげでリアリティがあり、途中で普通にビビリ恐怖しました。

いくつかの小話を纏めて、某奇妙な話風になればもっと面白いのになぁとも思いました。

　なんだよ、ピョーコツペーって！怖！
　のっけから怪しい語り口満開で、湿り気の強い怪談が繰り広げられます。
ワー！お化け！というのはホラーではありません。ほんとうのお化けは、このようにして、そっと誰かの側にいるんでしょうね。
　是非続編をお願いします。