名古屋の企業との契約を勝ち取るという重責を担って新幹線に乗った沙織。
ところが大雨で新幹線が立ち往生したところから運命の歯車が動き出します。
大切なプレゼンに間に合うかどうかの緊張感が沙織の焦る気持ちと駆け足のスピード感と共に伝わり、読み手まで心拍数が上がってしまったところでのアクシデント、そして「彼」との出会い。
それまでの張り詰めた空気がふっと和むような彼のキャラクターがまた魅力的です(*´艸`*)
15センチがどのような形で出てくるのか、そして二人の出会いのその先はどこへ向かうのか。
すべてはSAIKAIにかかっているのかも!?
作者さまらしいテンポよくオチにも唸らされるショートストーリーをぜひお楽しみください(^^)
タイトルを見て、何かあると思い読んでみました。
大正解でした!!
序盤のハラハラ感は、働く人なら経験したことがあるはずです。巧みな技術でハラハラさせられ、先の読めない展開に一気に引きずりこまれました。
注目の15センチは、ヒントがありながらも予想できませんでした。しかも、どのタイミングで出てくるかも読めませんでした。まさに、やられたといった感じです。
内容としては、ちょっと大人向けですが、私はありだと思います。全体を通じて描かれる恋の物語には、年齢は関係ないとさえ思わせるほど魅力に満ちた作品になっています。
タイトルの意味がわかった時、15センチのスパイスが効いたドキドキに変わる良作です。ぜひみなさまも一読されてみてはいかがでしょうか?オススメですよ!!
都内の小さなコンサルティング会社に勤める主人公、南雲沙織。彼女の能力が買われ、ある大きなプレゼンテーションへ参加するチャンスが訪れた。しかしその日、会場である名古屋へ向かう途中、彼女を乗せた新幹線が集中豪雨に合う。予定は大幅に乱れる可能性が——大切なプレゼンに、間に合うか、間に合わないのか。
そんな彼女の一見不運でハードな1日と、ピンチの最中での出会いを歯切れよく描いた、大人の恋の物語です。
場面ごとのピンと張りつめた緊張感や、一秒も無駄にできない切迫感や躍動感が、無駄のない的確な文章で見事に表現され、読み手を最後まで決して離しません。
目の前の問題に冷静に立ち向かい、最後までベストを尽くし、決して諦めない彼女を待っていたものは——。
主人公の、仕事というものへの向き合い方の見事さ。そして、それが報われたような気持ちの良いラスト。15センチも知的でスマートに使われており、程よい大人の甘さです。
緊迫感やスピード感、知的な甘さ。切れ味の良い大人の恋が存分に味わえる、爽やかな読後感の物語です。
人はピンチに出くわしたとき、どんな判断をするのか?
今作はコンサルティング会社の社員である沙織が、社運を賭けたプレゼンに向かう新幹線内で最大の危機にあうところから始まります。
短編ながらとてもスリリングな展開に、手に汗を握りながら読み進めれば、追い討ちをかけるようなシーンに息を呑みます。
でも神さまは、沙織に優しく微笑んでくれます。
どこに15センチが登場するのかは、ご覧になってのお楽しみ。
とても上手く挿入されています。
ラストのセリフは、作者ならではのウイットにとび、思わずニヤリとさせられます。
RAY節、ここにありの一品を、ぜひご覧になってください。