このゲームマスター、ただものではない!
- ★★★ Excellent!!!
学生の頃、『ロードス島戦記』が友人たちの間で流行って、TRPGをやってみたことがあります。
キャラクターを考えるあたりはすごく面白かったのですが、なんせゲームマスターを含めて全員が初めて。当然上手くいくわけもなく、途中でダレてしまい、みんなして投げ出そうとした時のことでした。
「スライムの攻撃が女戦士にヒット。サイコロ振って」
「はいはい(メンドクサー」
「サイコロの目は1。レジスト失敗。女戦士の胸当てが溶かされて、おっぱいがポロリした」
うん、一瞬にしてみんなゲームに夢中になったね(ぁ
その後もゲームマスターが機転を効かしてスライムばっかり出てきて、大いに盛り上がりました。
さて、今作にそんなシーンはありません。が、主人公であるゲームマスターの手腕にそんな遠い昔の事を思い出さずにはいられませんでした。
てか、自分のダンジョンのラスボスにフェアリーの女の子(ただしクィーン・オブ・ザ・デストロイヤーの異名を持つ)をスカウトするとか、目の付け所が斜め上を行ってますw
いや、ラスボスって言ったらもっとこう仰々しいのを配置しません? それが今作ではカップラーメンが大好きで、「ってゆーな」が口癖の、なんというかちょっぴり残念な感じの人なんですよ。
うん、この主人公がゲームマスターを務めるのなら、そのTRPG(正確には違いますが)絶対に面白いだろとこのチョイスだけで自分は確信しました。
毎回この作者さんの作品には笑わせてもらっていますが、今回もいい仕事をされています。是非。