ふつうの人に、なりたかっただけなんだ。

性格を薬の力で変えられる、って言われたら、どうする?
他人とまともに喋ることもできないお前は、とある薬の治験を受けることになった。

「お前」という二人称で綴られる、珍しい小説。
その意味がわかった瞬間、世界がグルリと反転します。

暴力描写・残酷描写があります。
この著者の描写は本当に心を抉ってくるので、苦手な方は読まないほうがいいです。
物理的に痛い描写もですが。
知らなければ無かったことにしておける、気付きたくなかった、「逃げ」を直視させられる心理的負荷が凄いです。
精神的に凹んでいるときは避けたほうがいい。

それでも。
読み始めた方は、ぜひ最後まで読んでほしい。

まともってのは、何だ?

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