現代版ジキルとハイド

二重人格物。
この作品は乱暴にいったら現代版ジキルとハイドだ。
そして世間様から見て元人格のジキルの方がロースペック。
薬で作られた人格のハイドの方がハイスペックという、ざっくりいうとそんなお話だ。

ロースペックと書いたが、まあこのジキル役が・・・・・・この作品を語る上で、人をはかる物差しめいた言い方はあまりしたくないが、ネットでよくいわれるダメダメな「俺ら」よりもしんどい性格をしており、トラウマを抱えている。
ケチのついた人生を送っている人物なのだ。
この点がこの作品のとんがっているところであり、人によって読み進められるか途中で読めなくなるかのキズでもあると思う。

また一方のハイド役が外面のいい、社交的なキャラクターであるところが読者を悩みもだえさせるだろう。
・・・・・・ただ見方を変えれば「パスみ」のある高機能社会不適合者であるところも注目していただきたい。

他のレビュアーの方が書かれているが、途中から読みたくなくなった場合、途中中断してもいいと思う。
でも、いつか気が乗ったときに最後まで読んでみて欲しい。
そんな作品だ。

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