お前。なあ、お前だよ、お前。お前は自分の心ってものは石みたいに固くて形の変わらないものだって思ってないか?(意思だけにな、ハハハ)違う。違うんだよ。心は水みたいなものだ。なにかが落ちれば波が立つし、溝を掘ってやればそのとおりに流れるし、四角い壜で汲み上げればその形になる。そんな程度のものなんだよ。わからない?まあいいさ。俺の声が聞こえるってことは、お前はもうお前だけじゃいられないんだからな。
そして、この作品を読んだ人とだけ語りあいたい。描写や展開で『ファイト・クラブ』を思いだした。陰惨で、痛みと暴力の連続だけど、ラストに向かって伏線が回収されていくにつれ爽快感も増していく。「もっと…続きを読む
最悪にどす黒い人間の性質が明快軽妙洒脱な語り口のおかげでグイグイ読めちゃう。何しろストーリー展開がすんごい。それでいて、どこか優しい。その優しさは作者様が意図せず溢れたものなのかも知れないし、ワザと…続きを読む
読んでいる間、震えと悪寒が止まらなかった。自分がずっと感じていて、それでいて気付こうとしていなかった、いや目を逸らしていたものを語彙と表現に富んだ鋭い文章で突き刺され続けた。「辛かった」のは事実…続きを読む
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