埼玉は……自由だァ~~~~~~~~っ!!

  • ★★★ Excellent!!!

出だしの「空中浮遊都市SAITAMA」の字面ですでに読者の腹筋にダイレクトアタックをしかけてくるの、強いですね!!

埼玉が前世は鳥だったことを思い出して空を飛び始めた、という、いや、いま私はなんの設定を説明させられているんだろう? というシュールなリアリティラインと、そんな異常事態にも関わらず、多分埼玉の人たちはなんだかんだ順応していまもたくましく穏やかな日常を送っているのだろうな、というのほほんとした空気感。
そしてそんな埼玉を、元県庁だった建物に勝手に住みついた人たちがボランティア感覚(「だって県庁に居るんだし……ねえ?」みたいなノリ)で切り盛りしているというユッルユル加減。
その三人の会話も、話してる内容と状況は結構深刻なはずなのに終始グッダグダで、こうしたノリが徹頭徹尾貫かれているのが素敵です。私は終始バカ笑いしている安中さんが好きです。

個人的にはもっとはっちゃけて逆転した埼玉は上昇を続け成層圏に達し、ラピュタのエンディングみたいになってしまうぐらいしてもよかったのかな、という気持ちもあるのですが、それだと埼玉の住民が窒息して死んでしまうので「却下」ですね。住民がぼちぼち慣れてきたあたりでしれっと元に戻る埼玉のフリーダムさが愛しい。

全編に渡って「んフッ!」とヘンな息が漏れるぐらいの笑いがコンスタントに差し込まれてくる感じでとてもよかったです。

あ! あと最後にこれだけ言わせて! ちょっと待って! 四国を巻き込まないでw