まぁ、こういう時代になりますよね……。ネットでは知り合いだけどリアルでは知らないみたいなね。
薄い壁のようだけど銭湯の男女の壁くらい厚みがあったりして、なかなか越えられないものです。
大切な人が目の前にいても、スマホ眺めていたりして、結局コミュニケーションって何なんだろうって思います。何ならそのスマホで目の前の人と会話してる?
でも、本作のアリスちゃんはそんなスマホの画面から恋が始まって、やがて大好きな彼のことを真っ直ぐ見られるようになる女の子です。
ま、出会いはリアルで起こっているんですけど、お近づきはネットで、みたいなね。
好きな子のSNSってフォローする時勇気いるよね。
そんな淡い気持ちも、思い出させてくれる作品。
高校時代に戻りたい方。おすすめですよ。
胸キュンだぁーー! ぐはぁ!
主人公が先輩に一目ぼれ。
直接アプローチをかけるのが恥ずかしくて、SNSを使ってやり取りを始めようとする主人公。新しいけれど、きっと今の子たちはこうするだろうな、という説得力があります。
好きなゆえ臆病になるだけではなくて、ちょっと行き過ぎた行動をしてしまったりするところあたりもリアル。作者さんの観察眼に敬服です。
本文も、短い言葉で要点をとらえるのが上手です。だらだら長く書くのではなく、引き締まった感じがあります。
ラストシーンも上品で、想像が膨らむ仕上がりになっていました。
砂糖を吐きながら失礼します!
SNS《ツイッター》をフォローしたことが切っ掛けで始まる恋愛を描いた短編で、今どきの高校生の恋愛を丁寧に描いている。
入学の日に出会った先輩をフォローした女の子と――
弓道部に所属する先輩の二つの視点で物語は進んでいく。
↪️1 ⇄ ❤12
作中ではこのような絵文字が使われ、ツイッターでやり取りをしている雰囲気がしっかりと伝わってくる。ライトな文体で読み進める手が止まらなかった。
とにかく胸がきゅんとする演出や一人称での語りがこれでもかというくらい押し寄せてきて、まるで少女漫画を一冊読み終わったかのような満足感と読後感を与えてくれる。
恋愛小説に飢えている方はぜひ!
高校の先輩後輩によるイマドキの恋愛事情を爽やかで軽やかに描く作品。
憧れの先輩のことが知りたくてSNSを活用するヒロイン。
読んでるうちに、SNS便利! 自分の時代にもSNSさえあれば!
なんて負け惜しみが思わず口から漏れてくる。
だけど、きっかけはSNSだとしても先輩がヒロインのことを意識した一番の理由。
それはSNSでの気の利いた『返信』でも熱心な『いいね』でもなく……
本作を読み終えると、ああ、やっぱり自分にはSNSがあってもなくても一緒だったなと気持ちよく納得しました。
先輩が『いいね』したのは、体育祭での彼女の……
青春消化不良の方も、現在青春真っ只中のかたも是非ご一読を。
高校とSNSを舞台にした、爽やかな青春の一コマを描いた作品です。
主人公、アリスは入学式の日に一目ぼれした弓道部の先輩、イチハルのSNSアカウントを無言フォローします。
初めは、SNSを眺めるだけの、憧れの(本人は恋と思っていますが)存在であった先輩に、少しずつ近づいていく過程がとても自然で、共感できます。
アリスのときめき、とまどい、気遣いがとてもかわいらしいです。
アリスの友人のケイカも、一見クールですがとても優しく温かく、アリスを支えている大切な存在です。
SNSでのやりとりに重点を置く作品でありながら、リアルの高校生活も描かれていて、よりSNSの場面にリアリティがでていると思います。
さて、一目ぼれされたイチハル先輩の反応はというと――。
タグにハッピーエンドと書かれてあるので結末は想像できるでしょうが、彼の、アリスへの第一印象がどのように変わって行くのかも見どころの一つです。
15センチがテーマとなると身長差や相手との実際の距離などがすぐに思い浮かぶところ、スマホの長さというところに着目された作者様の発想も、すてきだなと思いました。