人間は社会の符号に過ぎない

 異様に簡素な人物表現と、異様に濃厚な社会感。
 登場人物もほとんどがシステムとメカニズムでセクシャリティもジェンダーも関係ない。
 だがそれでもSF社会がそこにある。
 むしろ人々の考えるSFの社会がある。
 あまりにディストピア感を押し出しているので、却って楽しげな世界にさえ感じられる。
 多分、Social Fantasyなんだろう。
 犬には犬の、鳥には鳥の、魚には魚の、奴隷には奴隷の生き様があるが、わざわざ比べなければ、悲しむこともない。
 かなりまっとうなSFですよ?これは。

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