☆☆☆生身でぶつかるごりっごりの泥臭い本格バトルファンタジー

とにかく戦闘シーンの臨場感がすごい。傭兵団と一緒の大規模戦闘も、乱戦の中、ゴブリンを蹴散らし、強敵と命の削り合いをしている様子も、手に汗握って読んだ。魔法を使わない剣や弓矢による泥臭い戦闘なのだけれど、生身でぶつかっていくところがハイファン好きにはたまらない。
男二人の汗臭い戦闘だけではなく、街での様子や他の登場人物との絡みも上手い。だんだん女性も増えてくるので、暑苦しさもやがて解消する。
文章が整っていて読んでいて苦にならない。内容もゴツいけど、文章も硬派。主人公寄りの三人称を上手く使いこなせている。
一話の文字数が多く、かつスロースタートな作品だけれど、第二部第三部とどんどん面白くなっていく。戦闘描写を噛みしめつつ、ぜひ途中でやめずに読み進めてもらいたい。
続きを超楽しみにしている。
※第三部「終章 未知への再出発」まで読了

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