グラディウス(刀剣)から。

作者 伊藤マサユキ

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★★★ Excellent!!!

とにかく戦闘シーンの臨場感がすごい。傭兵団と一緒の大規模戦闘も、乱戦の中、ゴブリンを蹴散らし、強敵と命の削り合いをしている様子も、手に汗握って読んだ。魔法を使わず剣や弓矢による泥臭い戦闘なのだけれど、生身でぶつかっていくところがハイファン好きにはたまらない。
男二人の汗臭い戦闘だけではなく、街での様子や他の登場人物との絡みも上手い。だんだん女性も増えてくるので、むさくるしさもやがて解消する。
一話の文字数が多く、かつスロースタートな作品だけれど、第二部第三部とどんどん面白くなっていく。戦闘描写を噛みしめつつ、ぜひ途中でやめずに読み進めてもらいたい。
※第十三章 遺されたもの まで読了

★★★ Excellent!!!

ここまで王道な作品は正直、昨今みたことがないです。
傭兵という職業を選んだ男たちが報酬と信念の為に魔物と闘う。

普通は、そこに様々な特殊能力だの、魔法使いだのが絡んでくるのですが…ほぼ一切ありませんね。ドストレートに剣と弓矢のバトル。
魔物も序盤は清々しいまでにオーガとゴブリンのみ。
なんと奥ゆかしく古典的であることか! D&Dやソードワールドも真っ青です。

しかし、それでいて古臭くない。何故かといえば、砦の構造や戦術、仲間との連携、武具の強化といった最新のゲームや漫画でこだわる要素をふんだんに取り込んでいるからです。
つまりは、古典小説「指輪物語」を現代の技術で映画化したようなもの。リメイクといった感じでしょうか。

傭兵の生活と文化もよく描かれており、レギュラー三人(なんと全員野郎!)の兼ね合いも見ていて微笑ましいものです。流石に酒場のシーンがチト多すぎるようにも思えますが…。

これほどにファンタジー愛を持った作家さんも珍しいです。
若手の皆さんには是非参考にしてもらいたい風格ある王道と言えるでしょう。オススメです!

★★★ Excellent!!!

 冒頭の少年を襲う悲劇から、それに続く一見淡々とした傭兵の人生へ。その鮮やかなコントラストに、秘められた物語の本流がどこへ向かっていくのか、強い興味をそそられます。主人公フィルにとって、剣を振るうことは生き抜くこと。ゆえに彼が力を爆発させる戦闘シーンは、読み手の心に迫る迫力あるものとなっています。
 始まりのタイトルは『逃亡』です。しかし、読み進むにつれ、彼らが前へ前と『進撃』していると感じる、これは力強い物語。誰もが彼らの旅の仲間になりたくなるはず!
 ちなみにファンタジー初心者の私は、映画『指輪物語』や『ホビット』の映像世界で脳内再生し、タンノーしております。押しメンは、酒を愛する陽気なゴーシェ様。

★★★ Excellent!!!

ガッツリとした重厚な物語の中で、主人公達はもちろん、他のキャラクター達もしっかりと、この世界で生きているんだというのが文章から伝わってきます。凄いです……

戦闘シーンの命懸けだと感じさせる臨場感──瞬きする間もありません

日常シーンから感じさせる生活感──彼等の吐息を感じます。

どちらもいい塩梅で書かれているのではないかと感じます。

もう一度言います。凄いです……

★★★ Excellent!!!

無骨な感じに仕上がっており、甘い夢は見せない。都合のいいような魔法がある世界とは違い、復活や回復魔法もありえない。そこで繰り広げられる人間ドラマと世界の謎に魅了されます!

★★★ Excellent!!!

父の形見である魔晶石を受け継いだフィル、どことなくお気楽な傭兵ゴーシェ、成長著しく高いポテンシャルを秘めた少年トニ。
この三人が魔物との闘いを繰り広げる、硬派なハイファンタジーです。

魔物や賊との臨場感溢れる戦闘シーンは、必見です!
渋い男の生きざまに憧れる男性に、読んで欲しい!
戦う男の姿が格好いいと思う女性にも、読んで欲しい!
これぞ男の闘いだ!!

★★★ Excellent!!!


 まず、本格的なハイファンタジーなので内容を語るより是非手に取って読んで頂きたいのです。
 設定に裏付けされた戦闘と行動理由。
 ちょっとダークな中に散りばめられた日常。

 軽い気持ちで手に取ると、作者の技量に変な声が漏れます。
 賊や魔物の恐ろしさなどが非常に分かりやすく書かれており、この没入感は中々味わえません。

 これが紙媒体の文庫だったら休日ずっと読んでしまいそうです。
 そして、今後の展開を見据え、私も一読者として永く応援したいと思います。
 

★★★ Excellent!!!

 淡々と進む物語でありながら、剣がせめぎあう攻防は興奮の一言。
 また、魔物と砦を奪い合う攻防もあるという、大小のスケールを描いた二種類の戦いは必見です。

 また、それだけでなく、傭兵であるフィルたちのリコンドールでの日常も見所だと思っています。
 何気ないながらも、刹那的で、しかし日々を力強く生きている彼らの姿は、もしかしたら中世では本当にあった姿なのかもしれない、と思わされます。

 応援しています、頑張ってください!

★★★ Excellent!!!

異世界召喚やチートといったジャンルでは無く、しっかり落ち着いた正統派ファンタジーです。
戦略がきっちり説明されている所や、戦闘描写が丁寧なのがとてもいいと思います。
あと、「付呪」と書いて「エンチャント」とルビが振ってあるのがかっこよくて好きです。
私のように、指輪物語やロードス島戦記が好きな人には、おすすめですね。

★★★ Excellent!!!

 ファンタジーと魔法を切り離して考えられなくなっていたのは、一体いつからだろう——。

 確かに、ファンタジーには魔法的要素がつきものだ。
 現実とは異なる法則が存在するというのは、それだけで心躍るものがある。
 だから、(ある意味ではその気安さ、手軽さに、)気を抜くと魔法が大きく幅を利かせる作品に傾倒するようになり、いつしかそれがファンタジーの本流であると考えるようになっている。

 けれど。
 幼い頃に心躍らせたあの物語は、果たしてそれほど魔法がちだっただろうか?
 外が白み始めるまで読みふけったあの物語は?
 胸にこみ上げる展開に涙したあの物語は——?

 そうだ。私の決して多くない読書体験の中にも確かに、魔法がなくても魅力的な"ファンタジー"は存在した。
 多様な定義があると思うが、少なくとも私の愛するファンタジーとは、魔法の気配の強弱にかかわらず、現実では決して有り得ない幻想的な空気に、或いは手に汗握る展開に、或いは一つずつ積み上げていくその"生きている"という感覚に、心が踊り、震え、気付けば何かが込み上げる——まさしく本作のような物語のことだったのだ。

 ページを閉じた後、あなたもきっと幸せのため息と共にこう思うだろう。

 これが、ファンタジーを読むということだ——、と。