限られた時間。その中で、私たちは、何をどれだけ愛せるのか。
- ★★★ Excellent!!!
全てのものは、有限だ。
しかも、運命によってその長短を定められてしまっている。
そんな運命の元に生まれた私たちは——限られた時間の中で、何を、どれだけの熱を持って愛することができるのか。
ここには、自分の全力をかけて愛するものへ想いを注ぐ、人間と、動物の姿が描かれている。
命が消えるその瞬間まで——叶えたいと願った夢。
愛する人の思いをしっかりと受け止めた、その恋人たち。
溢れ出すそれぞれの思いは、深い痛みをもって読む者の胸を打つ。
運命の悲しさと、それに静かに従いながらも空を仰ぐような強さに満たされた、心を震わす物語だ。