有名すぎる童話シンデレラ。舞踏会で王子さまと出会い……と、ハッピーエンドに続くのですが。こちらの作品も同様に舞踏会で王子様と出会い……ハッピーエンドへ……の間がすごい。なんせタイトルにカボチャの煮つけがありますからね。このカボチャがふたりの縁を結ぶのです。
料理修行の旅に出るシンデレラと彼女に同行する王子さまの珍道中。
ツンデレの魔女にシンデレラを誘惑する笛吹き男、根性で卵を産む鶏などなど、グリム童話や昔話に登場する人気キャラターたちが個性的に大暴れ。
それでも一番キャラが濃いのは料理狂いのシンデレラでしょうか。
しかもこの子。暴力的なほど鈍感娘でして、王子様のアプローチにもひどい斬り返しを無自覚で連発します。
コメディとキュンが見事に合体して笑いありドキドキあり、しっかり恋愛パートもありのグイグイ読めちゃう長編です。文字数は多めですがエピソードの区切りがしっかりあるので読みやすいです。笑いたい胸キュンしたい人おすすめです。
一に料理二に料理。料理のためなら命もかける。一流の料理人になって自分のお店を持つのが夢。頭には料理のことしかない料理バカのシンデレラと、彼女に胃袋をつかまれてしまった王子様。そんな、いきなりのとんでも設定から物語は始まります。
一流の料理人になるべく旅に出たシンデレラとそれに同行する王子様。行く先々で二人が出会うのは、おなじみグリム童話の住人たち。さらにはアンデルセンや日本のむかし話の住人たちまでも顔を見せてくれます。
このキャラたちがね。濃いです。誰もかれも超強烈で。パロディのひと言では片付けられないくらいぶっとんでます(ほめてます)なによりその一人一人がとっても魅力的で気がついたら大好きになってるんですよね。
そしてこれが呪いなら超強力な呪いであろう突き抜けた鈍感娘シンデレラと、一途で健気な王子様エミルの恋模様。いろいろいろいろあります。このいろいろはぜひ本編で確かめてください。
とにもかくにも。カボチャの煮つけから始まったシンデレラとエミルの物語はラストで再びカボチャの煮つけに戻ってきます。
笑いと感動と料理と料理と料理。美味しくて楽しい旅の終わりに待っているものは。
おもちゃ箱のような、宝箱のような。きらめく物語のつめあわせ。まずはどれか気になったタイトルだけでものぞいてみてください。そうすればきっと、ぜんぶ味わってみたくなりますから。
かの有名な童話や御伽話を題材に、時代背景も設定も完全無視で突き進む本作。イメージどおりのキャラだって誰一人として出てきません。
原作を忘れそうな程のこの作品を目にした原作者は今、遠い空の上である方は悲嘆し、ある方は憤慨し、そして最後には全員爆笑していることでしょう。
私がこの作品と出会った時にはすでに完結していたのですが、是非、リアルタイムで更新を追いたかったなと悔やまれます。なぜなら、コメントという名のしょうもない突っ込みを毎話せずにはいられない程とにかく面白い! 見習いたいくらいのコメディセンスが光っています。
それに丁寧に返して下さる作者様。申し訳なくて何度ぐっと自分を抑えて次話に進んだことか。でも、気付くとまた突っ込んじゃってるんですが。
しかし、この作品の魅力は笑いだけではありません。
私は特に特別編の最終話と、物語のフィナーレでさり気なくタイトルを用いた展開の秀逸さに心打たれました。ここで物語がぐっと引き締まるのです。
そして忘れてはならないのが本作のジャンルに設定されている恋愛要素。
途中まで、八割方恋愛とは無縁の方向に見事にスルーしていくヒロインに、なぜ恋愛なのだろう、いっそのこと、ジャンル『シンデレラ』を新設してはどうだろうかと何度本気で思ったことでしょう。
お相手の王子様が悲劇のヒロインならぬ悲劇のヒーローの称号を与えたい程終始不憫で。それでもめげずにアプローチする姿にキュンとして。
物語の終焉を迎える頃には感動で涙が出て来ます。
最近ちょっと笑えてないなって方。
本作を読むと、きっと笑顔……どころかお腹を抱えて笑わずにはいられないことをお約束します。
まだ見たことのない笑いと感動、主に料理、何は無くとも料理、絶対料理、に包まれたシンデレラの世界へ、一歩足を踏み入れてみませんか。
気づくのが遅かった……ですが、今からでも読もう。そんな風に思わせる出だしで、レビュー決定しました。
まず、切り口が斬新です。グリム童話と言えば、私の大好きなCinderella。しかし、このCinderella物語は一味違う。
そもそもカボチャの煮つけ?
そして早くも王子が出て来るこのテンポの良さ。これは肩ぐるしくなく読めそうです。現在は頭を読んだところですが、グリム童話好きさんにおススメできます。
まずは頭をお読みいただき、髄を凝らせた副題を眺めてみてください。
今まで知って来た童話の更に素敵な旨味が貴女を待っています――。
さ、これから私も読みます~♪ 一緒に楽しみましょう!
シンデレラはお城の舞踏会に行って王子様と出会い、十二時の鐘の音と共にガラスの靴を残して去っていく――
これが私達が知っているシンデレラの物語。
しかしそうではないシンデレラがいたとしたら?
料理を作る事しか頭にないシンデレラが、カボチャの煮つけがきっかけで王子様と出会うという驚きの展開で、最初からこの物語に引き込まれてしまいます。
長編にも関わらずそんなに苦にならずに読み進めていけるのは、天然で鈍感でちょっと抜けたところのあるシンデレラの一人称が読みやすい事と、登場人物のキャラがそれぞれ個性があって感情移入しやすい事だと思います。
シンデレラだけでなく、他の童話やお伽噺の話もあるので、この一作で何作もの物語を体験する事ができます。
この中から好きなストーリーを選んでみるのもいいかも知れません。
『こんなお伽噺あり?』とついつい言ってしまうと思いますよ(^^)
誰もが知っているグリム童話、シンデレラ。それがカボチャの煮付けで王子様の胃袋をつかんだら……最高のラブコメです!
グリム童話の世界をシンデレラが料理修業に出かけます。もちろん王子様も一緒。
でもシンデレラは困った性格の持ち主。
料理のことばかり考え、王子様の気持ちには全く気付きません。鈍感なのです、それもかなりの。
そんな二人がたくさんの登場人物とこの世界を旅します。
白雪姫やブレーメンの音楽隊、七匹の子やぎなど数えきれません。
そして料理のシーンも多く、お腹もすいてきます。
でも一番はシンデレラと王子様の関係。
二人の関係はラブコメの王道と言っていいぐらい、読みながらニヤニヤとしてしまします。ヤキモキします。応援もしたくなります。
ボリューム満点の文章量にも関わらず、いくつもの章に分かれていて大変読みやすく、どっぷりとはまってしまいます。
笑いのツボもしっかりと押さえ、次々と読み進められます。
ラブコメシンデレラストーリー。ぜひお楽しみくださいね♪
お城から立ち去ったシンデレラを探す王子様が手にしていたのは、彼女が残していったガラスの靴……
……ではなく、なんと「カボチャの煮付け」でした。
この作品は、一流の料理人を目指すシンデレラが、王子様と共に料理修行の旅をする、おとぎ話のパロディラブコメです。
このシンデレラ、料理以外のことにはとことん鈍感。王子からストレートに想いを寄せられていても、さっぱり気付きません。
そんな二人が巡る先々で出会うのは、お馴染みのグリム童話の住人たちです。
お菓子の家を作りたいツンデレ魔女に、女たらしの笛吹き男。
夢はブドーカンと豪語する、やる気のない音楽隊の動物たち。
自分を攫った魔女を罵倒する反抗期真っ盛りのラプンツェル。
イケメンとキスしたいがために自ら毒リンゴ食らった白雪姫。
誰も彼もが強烈キャラで、どのエピソードも笑いあり、涙ありで読み応えたっぷりです。
コメディ寄りの王道ラブコメですが、ゆっくりペースのラブの方も絶妙で、私は何度も悶え転げました。
この作品、44万字を越えてるんですよ。でもあっという間でしたね。むしろもっと読んでいたい。
登場人物みんなを大好きになり、読み終えてしまったことがとても寂しいです。
シンデレラと王子様は、いつまでも幸せに暮らしましたとさ。
そんなハッピーエンドの余韻にずっと浸っていたい、素晴らしい物語でした!
沢山のグリム童話のパロディであります。中にはグリムでないお話まで……
こういうパロディ好きなこともあって、とても楽しく読めました。
このお話の主人公、シンデレラはただ王子様を待っているだけではなく、自分の店を出そうと頑張る女の子です。頑張るのはいいのですが……料理のことしか考えていない彼女、周りの人々(特に王子様)を振り回し、珍道中のあちこちで人助けをし……料理の腕を磨いていきます。料理だけなら女子力高いです、しかし他の面においては……うーむ。
自分が読んだり、人に読み聞かせていた色々な童話を久しぶりに改めて知り、個人的にためになりました。
楽しい作品をありがとうございました。
料理好きなシンデレラが、優しく頼れる王子様と共に、お料理修業の旅へ!?
まずはプロローグから、不思議で可笑しな世界観に惹き込まれてしまいました。
中世ヨーロッパのような世界、だけど冷蔵庫や和風なお醤油、さらにSNSも存在する!?(笑)
時折やってくる世界とアンバランスなギャグが、物語に楽しい笑いの花を添えます。
さらに、お伽噺に登場するキャラクターたちも次々に登場します。
シンデレラたちと関わることで、彼ら彼女らの物語も、またひと味違った味わいに!
そして、なんといっても見どころは、シンデレラと王子様の恋路!
料理に一途なシンデレラと、彼女に一途なエミル王子。
時折やってくるピンチも、二人の愛(王子の愛とシンデレラの〈料理〉愛)で乗り越えて行く。
思わず「頑張れ!」と応援したくなります。おもにエミル王子を(笑)
笑いあり、涙あり、ハラハラ、ドキドキあり。
可笑しな世界観と、個性豊かなキャラクター、そしてドキドキなストーリー!
シンデレラが紡ぐ新しい物語のフルコース、どうぞ楽しく召し上がってください!
料理大好きシンデレラが、イケメン王子エミルと、料理修行の旅に出ます。
料理のことが第一優先なシンデレラは、エミルからの愛の告白を、ことごとくかわす、砕く、勘違いする。
そんなヤキモキする展開と、王子様の不憫さに思わず涙すら出そうになります。
シンデレラだけでなく、ヘンゼルとグレーテル、赤ずきん、塔の上のラプンツェルなど、きっと誰もが知っている童話の世界に、シンデレラとエミルが訪れたらさあ大変。本来のストーリーからズレたちょっとおかしな展開になるところが、面白味に繋がっていると思います。
料理に関する不届きは、天が見過ごしてもシンデレラが見過ごさない。
料理バカで天然で。
割と鬼畜で極悪非道(恋愛方面)。
でもほんとうは、あなたのことを気がついたら
ちょっと違った御伽噺の世界。
シンデレラとエミルが美味しく料理致します。
楽しくドタバタとした恋模様を、どうか気軽にご賞味ください。
誰もが知っているグリム童話をベースに進んでいくこのお話。
主人公はシンデレラ。しかし、この物語の主人公である彼女は、舞踏会ではなく厨房に赴くことを望むほどの料理馬鹿なのです。
彼女の料理に対する熱意は、並大抵のものではありません。
料理を作ることに至福の喜びを感じるのはもちろんのこと、古今東西ありとあらゆる料理の書物を読み漁っているため、知識も半端ないです。まさかの日本の料理にまで精通している様はやはり只者ではないと感じざるを得ないです。
彼女の料理に対する愛は、きらきら王子の心を射止め、街を救い、襲い来る獣を打ち負かします。事実です。どういうこと!?と思ったそこのあなたはぜひこの物語をお読みください!!!!
ちなみに、彼女の魅力は、異様なまでの料理崇拝だけにとどまりません。
シンデレラは、時に残忍とも思えるほどにラブな感情に対して疎いです。それは、誰からも愛されるきらびやかな王子の直球な愛の告白も華麗にスルーするほどに。私は不憫なイケメンが好物なので、いいぞシンデレラ!もっとやれ!!と思ってしまいます。笑
誰もが知っている有名なお話を、料理とコメディで素敵に味付けしているこの物語。くすりと笑えて心温まりますよ!(*´▽`*)
※【シンデレラと動物の音楽隊】まで読了した時点でのレビューです。今後も楽しませていただきます!!!
皆さんご存知のシンデレラのお話。
継母や義理姉たちにしいたげられていた女の子が王子様に見いだされるラブストーリー。ガラスの靴、かぼちゃの馬車、キラキラドレス。憧れた人も多いことでしょう。
でもちょっと待って。
シンデレラは王子様の何を好きになったの? 容姿? 身分?
王子様もシンデレラの何を好きになったの? やっぱり見た目?
「一目で恋に落ちる」
そんな恋もあるのでしょうけれど、相手のことを好きになるポイントは容姿や身分だけではありませんよね。
本作のシンデレラが行きたいと憧れるのはお城の厨房。
お料理が大好きな女の子です。
そのシンデレラの作った「かぼちゃの煮つけ」を食べて「胃袋をつかまれ」てしまうのが王子様のエミル。
このふたりが料理修行のためにグリム大陸を旅して恋する素敵ストーリーです。
相手のことを思いやって、相手のいいところもよくないところも認めて、そして恋をする。
本家「シンデレラ」よりよっぽどときめくラブストーリーです。
グリム大陸の各国で出会うお馴染みキャラクターとの楽しくもドキドキハラハラする出来事を経験しながら、ミリ単位やミクロ単位で進む(後退もあり?)ふたりの恋。
超絶やきもきさせられるふたりのラブストーリーです。国宝級に恋に鈍感なシンデレラと大きな愛で彼女と旅する見た目も中身もイケメン王子様のエミル。シンデレラの無自覚無意識な言動でズタボロに傷つけられるエミルに同情の涙を禁じえません。
「シンデレラ、それはあんまりよ」
「シンデレラのばかぁ!」
何度画面に向かって叫んだことでしょう(笑)。
ぜひみなさんも画面にツッコミながらふたりの恋を見届けてあげてください。誰もが応援したくなるラブコメディです💕
シンデレラ×赤ずきんの章を読了した時点でのレビューになります。
継母や義姉(超人的な大食い)に虐められながらも健気に料理を作り続けるシンデレラの元に、ある日魔法使いが現れます。
シンデレラの願い通りにお城の舞踏会へ行けるようにと煌びやかなドレス姿に変えてやろうとすると、シンデレラはこう言ったのです。
「私が行きたいのはお城の厨房です。私をコック服に変えてください」と──
冒頭だけでも風変わりな感じが滲み出ているシンデレラ。
彼女はちょっと料理に情熱を傾け過ぎてるけれど、心優しい素敵な女の子です。
お城で彼女と出会ったエミル王子はそんな彼女に密かに好意を寄せますが、料理バカのシンデレラはなかなか王子の気持ちに気づくことはないまま。
そんな二人が料理修行(かたや視察)の旅に出て、様々な童話のキャラクター達と出会います。
誰もが知っている童話のキャラクター達が心優しく純粋なシンデレラや優しくて頼りになるエミル王子と関わっていくストーリーがとても楽しくてほっこりします。
時々訪れるシンデレラのピンチも、颯爽と現れるエミル王子によって助けられたりするのですが、王子の好意には一向に気づかないシンデレラ。
王子はとっても不憫だけれど、少ぅしずつシンデレラの方にも変化が現れそうですよ(o´艸`)
ユーモアたっぷり(時に少々ブラックも混じります)に進むシンデレラ達の旅。
沢山の物語とコラボしていますが、章立てになってますので、とっても読みやすくておすすめです(^^)
小さいころから、ずっと疑問に思っていたことは、「なぜヒロインは王子と結ばれるだけなのだろう?」ということでした。
将来の夢とかに突き進むヒロインはいないんだろうか?
男の子より、夢に一直線な女の子がいたっていいじゃない。
このシンデレラは、料理が大好きで、いつかお店を持ちたいと夢を抱いています。そのために、舞踏会じゃなくてお城の厨房に行ったシンデレラ。王子であるエミルは、シンデレラがつくった「カボチャの煮つけ(本来は馬車になるはずだった)」でオチます(この時点で気になった人は読みましょう)。
その後シンデレラは料理の修行としてエミルと一緒にグリム大陸を旅しますが、エミルの気持ちを突っぱねるどころか斜め四十五度の受け取り方で突き抜けるような鈍感さ。ちょっと残酷すぎるぐらい鈍感じゃない⁉ とヒヤヒヤしますが、エミルは絶対にシンデレラのやりたいことを邪魔せず、見守ったり助けたりします。エミル、あんた良い男や……。
ディ〇ニーよ、これが新しいヒロインだ!
大爆笑な、ラブコメメルヘンファンタジーです!
皆さんご存知の『シンデレラ』。
義姉や義母に虐げられ、心優しい魔女の手助けを受けてお城の舞踏会に参加して王子様に見初められる。
そんな、女の子の憧れである『シンデレラ』。
……の、お話ではありません。
このお話のシンデレラは、お城に向かう理由が、『舞踏会参加』ではなく、『厨房参加』。
頭の中は、料理と、その料理で人を幸せにすることでいっぱい。
彼女に猛アピールするエミル王子は少々しょぼくれることになりますが、それでも、そんな彼女が大好き。
いえ。彼女の周りには、彼女のことが大好きな人で溢れています。
こころがほっこり、そして読後「……なんか手作りのモノが食べたいな」。そう思うお話です。
……個人的には、『御伽噺とのコラボ』編が大好きです(笑)